コモディティ・レポート (2015年7・8月)
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2015/09/25
調査部 芥田 知至


Ⅰ.コモディティ市況全般: 7~8月は下落傾向


ドル建て国際商品市況全般の動向を示すロイター・コアコモディティーCRB指数は、5月上旬をピークに頭打ちとなり、7月は下落幅が拡大し、8月に入ってリーマン・ショック後の安値を下回った。コモディティ市況は、当面、世界景気の不透明感を背景に、低調な推移が見込まれるが、その後は、世界景気の回復に合わせて、緩やかに上昇するだろう。


II.エネルギー市況:供給過剰や中国経済に対する懸念から下落


国際指標とされるブレント原油は5月上旬をピークに下落傾向で推移し、8月24日には42.23ドルと2009年3月以来の安値となった。原油市場における供給過剰の状態は変わらないとする見方が続き、当面、原油相場は低迷が続くと思われる。


III.ベースメタル市況: 銅は下落して一時4,900ドル割れ


銅市況は、5月には6,400ドル台まで持ち直したが、その後は下落傾向で推移し、8月下旬には一時4,855ドルと2009年7月以来の安値となった。供給削減の動きが出てきたことや米国経済が底堅いことから、銅市況は緩やかな持ち直し傾向で推移するとみられる。


IV.貴金属市況:金は一進一退の推移


金市況は、7月に大幅下落を記録し、1,080ドルを下回った。8月に1,170ドル近くまで上昇したものの、上値は重くなり、その後一進一退で推移している。引き続き、中国景気の不透明感が相場を支えるものの、米国の利上げ観測がくすぶる中で上値も限定的であろう。金市況はボックス圏の推移が見込まれる。


V.トピック


最近の国際商品市況の下落について・・・国際商品市況は「スーパーサイクル」と呼ばれた上昇期を終えて、下落相場が続いている。商品市況が90年代のような低水準に戻ってしまう可能性は低いが、再びスーパーサイクル期のように市況が上昇する可能性も小さいとみられる。商品市況の下落は、資源輸出に依存する新興国経済にとっては、中国向けの輸出数量が伸び悩んでいるところに市況も下落すると、ダブルパンチになるという懸念がある。そうした中、為替市場では、新興国通貨への売り圧力が強まっている。


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