コモディティ・レポート (2016年4~6月)
全文紹介

2016/06/30
調査部 芥田 知至


Ⅰ.コモディティ市況全般: 6月上旬にかけて上昇後、足元は下落


ドル建て国際商品市況全般の動向を示すロイター・コアコモディティーCRB指数は、1月20日に一時2002年4月以来の低水準となった後、6月上旬にかけて上昇傾向で推移した。コモディティ市況は、目先、英国のEU離脱問題への懸念などから波乱含みだが、その後は、世界景気の持ち直し観測とともに、緩やかに上昇するだろう。


Ⅱ.エネルギー市況:6月上旬にかけて上昇後、下落して再び50ドル割れ


国際指標とされるブレント原油は、1月20日に27.10ドルの安値をつけた後、上昇傾向で推移し、6月上旬には一時52.86ドルと昨年10月以来の高値をつけたものの、足元は再び50ドルを下回っている。ブレントやWTIの相場は、目先、40ドル台後半を中心に推移すると見込まれる。その後は、不透明要因が多いながらも世界景気の拡大に合わせて原油需要は増加し、原油価格は緩やかに上昇するだろう。


Ⅲ.ベースメタル市況: やや下落し、足元は4,700ドル前後


銅市況は、1月15日に4,318ドルと2009年5月以来の安値をつけた後、3月18日には一時5,131ドルまで上昇したが、その後はやや下落している。当面の銅相場は、引き続き、一進一退が見込まれる。年後半になると、世界景気が緩やかに持ち直すと見込まれる中、銅市況は緩やかな上昇傾向で推移するとみられる。


Ⅳ.貴金属市況:金は一時1,350ドル台の高値


金市況は、昨年12月上旬に1,045.85ドルと2010年2月以来の安値をつけた後、上昇に転じ、英国の国民投票でEU離脱派が勝利した6月24日には、一時1,350ドル台の高値をつけた。引き続き、英国のEU離脱問題の行方に不透明感が残ることや、米国の利下げ先送り観測が強まりそうなことから、金相場は底堅い展開が見込まれる。


Ⅴ.トピック


原油の需要面・供給面の動き・・・リスク資産全般で英国のEU離脱問題を材料に相場が動いているが、原油については、需要と供給の面でも相場に大きな影響を及ぼしうる材料が出てきており、注目される。4月17日の産油国会合では、増産凍結で合意することが出来ず、原油市場の「供給過剰」が継続することが懸念されたが、その後の原油需給は予想外にタイト化した。ただ、カナダのオイルサンドの生産復旧などから、需給はいったん緩和に向かうと見込まれる。その後は、世界景気の拡大などから緩やかに需給は引き締まる方向に向かうだろう。


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