コモディティ・レポート (2016年10~12月)
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2017/01/11
調査部 芥田 知至


Ⅰ.コモディティ市況全般: 2017年初にかけて持ち直し


ドル建て国際商品市況全般の動向を示すロイター・コアコモディティーCRB指数は、2016年1月20日に一時2002年4月以来の低水準となった後、6月上旬にかけて上昇傾向で推移した。その後、8月上旬にかけて下落した後、2017年初にかけて持ち直す動きとなっている。先行き、米新政権の政策、英国のEU離脱問題、欧州各国で実施される選挙、中国景気の行方など不透明要因が多いものの、世界景気の持ち直し観測が継続する中、コモディティ相場は、基調としては、緩やかに上昇するだろう。


Ⅱ.エネルギー市況:産油国の減産合意を受けて、ブレントは一時58ドル超


国際指標とされるブレント原油は、2016年1月20日に27.10ドルの安値をつけた後、上昇傾向で推移しており、2017年1月3日には58.37ドルと2015年7月以来の高値をつけた。もっとも、その後、ブレント原油は下落している。目先は、産油国による生産量抑制策の順守に対して懐疑的な見方が強まると思われ、相場は上値が重い展開が見込まれる。


Ⅲ.ベースメタル市況: 6,000ドル超まで上昇後、足元は5,600ドル前後


銅市況は、2016年3月18日に一時5,131ドルまで上昇した後、4,500~5,000ドルを中心に狭いレンジでの一進一退となっていたが、10月終盤以降、急騰して11月28日には一時6045.50ドルをつけた後、5,600ドル前後に下落した。先行き、基調としては、世界景気の緩やかな拡大を背景に徐々に相場が上昇する展開を予想する。


Ⅳ.貴金属市況:10~12月の金相場は大幅下落


金市況は、2016年7月6日には1トロイオンスあたり1,374.91ドルまで上昇し、9月頃にかけて1,300ドル台での推移が続いたが、10~12月は大幅に下落した。米中の景気回復観測やFRBによる利上げ観測が金売りにつながった。売り圧力は一服したものの、積極的な買い材料は乏しく、一進一退の推移が見込まれる。


Ⅴ.トピック:2017年の原油相場見通し


2017年序盤は、産油国による減産の効果への疑念などから原油相場の上値が重くなるが、年末にかけて原油需要の増加を背景に相場は緩やかに上昇すると見込まれる。2017年の原油相場のレンジは、欧州北海産のブレントで1バレルあたり42~67ドル、米国産のWTIで40~65ドルと予想する。なお、2017年の平均価格の予想値は、ブレント原油で56.0ドル、WTI原油で53.5ドルである。


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