コモディティ・レポート<2009年7月>
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2009/07/06


I.6月の原油市況~70ドルをはさんで一進一退


原油相場は70ドルをはさんで一進一退で推移した。上旬には世界景気の底入れ期待から昨年秋以来となる73ドル台まで上昇した後、過熱感などから一時70ドルを下回る水準に下落したが、月末にかけてナイジェリアの政情不安などを背景に再び73ドル台まで上昇した。原油需給は依然として緩和状態にあり、最近の相場動向には投機的な動きも指摘される。一方で年後半にかけて景気が緩やかに持ち直せば、物流関連や工業関連の需要回復が見込まれる。このため、年末から来年にかけては次第に上昇基調が強まる見通しである。


II.6月の非鉄金属市況~前半に上昇後、頭打ち


非鉄金属相場全般の動向を表すLME金属指数は、6月前半に上昇基調で推移した後、頭打ちとなった。品目別にみると、出遅れていたアルミニウムやニッケルの持ち直しが相対的に大きくなったものの、それまで上昇を続けていた亜鉛が頭打ちとなり、銅や錫の上昇テンポは鈍った。総じていえば、期待先行の相場上昇が一巡してきており、相場はいったん調整局面に入っている。年末にかけて、世界経済の改善と製造業活動の持ち直しが実際に確認されると、再び非鉄相場は上昇するだろう。


III.トピック~米金融市場改革と投機規制


米国では6月17日に新たな金融規制改革の概要が発表された。大恐慌以来となる大改革と位置づけられる内容である。

改革案は過剰投機の抑制に主眼を置いており、近年急拡大した店頭市場に対する規制も盛り込まれた。原油市場における投機は、取引所外での店頭市場を中心に広がっていると指摘され、今回の規制改革が原油市場に与える影響に関心が集まっている。米政府案では、店頭市場でのポジション規制の導入や、投資家の持ち高の報告義務などが盛り込まれた。足元の相場は再び投機色が強まっており、今後の相場動向によっては、投機規制の強化が市場へのけん制的な効果を持つことになろう。

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