コモディティ・レポート(2009年10月)
全文紹介

2009/10/05


I.9月の原油市況~70ドルを中心に横ばい圏


9月の原油相場(WTI、期近物)は横ばい圏で推移した。地政学リスク懸念の強まりやドル安が相場の押し上げ材料であったが、景気の先行き懸念や、軽油など中間留分を中心とした石油需要の弱さが、相場の上値を抑える材料になっている。一段の相場上昇には、各国雇用情勢の改善や貿易・物流の持ち直しなどにより景気回復の持続性が確認されたり、中間留分の在庫減少などにより石油需給の改善が見込まれたりすることが必要になる。しばらくは70ドルをはさんで一進一退での推移が続くだろう。


II.9月の非鉄金属市況~上昇が一服


非鉄金属相場全般の動向を表すLME金属指数は上昇が一服し、9月の月中平均値は前月と比べて小幅下落した。製造業を中心とした景気持ち直しは継続しているものの、一方で各国の失業率は高水準であり、自動車やエレクトロニクス製品の販売回復が持続するのか、懐疑的な見方が生じやすい。米国の金融緩和が長期化するとの観測により、ドル安とリスク資産投資拡大の思惑により、商品相場は下支えされている。年明け以降、先進国の個人消費や設備投資が回復基調を続け、中国の在庫手当の動きが再開すれば、相場水準は徐々に切り上がっていくだろう。


III.トピック~冬場に原油需給は緩和するのか?


北半球の冬場は、暖房需要が増えて石油市場全般に需給が引き締まるのが通例であり、OPECは秋~冬に増産を行う傾向がある。今年は、OPECが12月の特別総会において、減産を決定する可能性が指摘されている。暖房油や軽油などの中間留分の在庫が高水準であり、今後、生産調整が必要になるとの見方である。
しかし、需要の落ち込みによって、原油の需給バランスが大幅に緩和する可能性は小さい。今後、機械類の生産活動や物流が持ち直すことにより、工場の動力源や輸送機械の燃料としての需要を中心に石油製品全体の需要が今よりも押し上げられるとみられるからである。


全文紹介 前のページへもどる

ページの先頭へ

1234567890