コモディティ・レポート(2009年11月)
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2009/11/06


I.10月の原油市況~1年ぶり高値に上昇後横ばい


10月の原油相場(WTI、期近物)は上昇基調で推移し、21日には一時82.00ドルと1年ぶりの高値をつけたものの、その後は80ドルをはさんで横ばい圏で推移した。経済指標や在庫統計が強弱区区となる中、ドル安が原油相場の押し上げ要因となった。一段の相場上昇には、景気回復や石油需給の改善が見込まれることが必要であり、しばらくは70ドル台を中心に一進一退での推移が続く見通しである。もっとも、ドル安が一段と進行する場合には、原油相場にも上ぶれリスクが出てくることになる。


II.10月の非鉄金属市況~供給懸念を背景にやや上昇


非鉄金属相場全般の動向を表すLME金属指数は、8月前半にかけて上昇基調した後に一進一退が続いていたが、10月下旬には銅などを中心にストライキによる供給懸念が強まったことを背景に水準を切り上げた。非鉄金属全般に、取り崩し過ぎた在庫を適正な水準に回復させる動きが一巡し、金属需要の回復の持続性についての懐疑論が出てきやすい。需給両面に渡って不透明要因が多く、当面、金属相場は、総じて横ばい圏の推移になるだろう。来年に入って、先進国の個人消費や設備投資の回復が続き、中国の金属地金の調達が活発化すれば、相場水準は徐々に切り上がっていくだろう。


III.トピック~需要超過が見込まれる2010年の原油需給


IEA(国際エネルギー機関)による2010年の原油需要予測は、中東、ロシアなど原油需要が2009年に一時的に低迷した地域で需要回復が見込まれ、好調が続く中国と合わせた新興国需要がけん引役となり、全体で3年ぶりの需要増加が見込まれている。石油在庫の高止まりが需要回復を遅らせるとみられる先進国についても、在庫増加はピークアウトしており、景気回復の動きが持続すれば需要は上ぶれする可能性がある。IEAの需要予測は弱気とされるIMFの成長率見通しに基づいているが、こうした慎重な見通しを前提にしても、各国の需要増加により、原油の需給バランスは3年ぶりに需要超過に転じることが見込まれている。


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