コモディティ・レポート(2009年12月)
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2009/12/08


I.11月の原油市況~横ばい圏で推移


原油相場(WTI、期近物)は、10月下旬に一時82.00ドルの高値をつけた後に上値が重くなり、12月初めにかけて70ドル台後半を中心に推移した。冬場に米国の製油所が減産を行って石油製品在庫調整が進むと、春以降は、景気持ち直しによる石油需要の増加に伴って原油需要が増えやすい状況になり、緩やかな相場上昇が見込まれる。もっとも、超低金利下で投機が起こりやすく、各国の金融政策への思惑や為替相場の変動を材料に、原油相場の価格変動が大きくなりやすい状況である。


II.11月の非鉄金属市況~昨秋以来の高値に上昇


非鉄金属相場の動向を表すLME金属指数は、11月後半から12月初旬にかけて一段高となり、昨年9月以来の高値をつけた。米国の金融緩和を背景にドル安が促され商品投資が活発になるとの思惑や、60年ぶりの大雪となった中国での銅や亜鉛、鉛の供給障害への懸念により、相場が急伸した。実勢として金属の最終需要の回復が遅れているとの懐疑論も根強いものの、2010年に入って個人消費や設備投資の回復が続き、中国の金属地金の調達が再び活発化すれば、金属相場の水準も徐々に切り上がっていく見通しである。


III.トピック~2010年の商品市況の見通し


2010年は、世界景気の回復基調が続くと見込まれ、商品市況は総じて持ち直し傾向で推移するだろう。資産としての需要が中心になっている金など貴金属については、景気回復が持続する蓋然性が高いと見込まれる場合には、株価の上昇観測や預金や債券の金利上昇によって相対的な魅力が低下する面もある。一方で、産業向け等にフローの需要が中心となる石油やベースメタルについては、需要の持ち直しによって在庫水準が減少に向かい、需給の改善が進むことが意識されると考えられる。石油市場では、来年半ばにかけて、米国で中間留分の在庫の過剰感が後退してくると、製品価格が徐々に上がりやすくなっていくと考えられる。


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