コモディティ・レポート(2010年1月)
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2010/01/12


I.12月の原油市況~1年3ヶ月ぶりの高値


原油相場(WTI、期近物)は、12月中旬に70ドル台を割り込んだ後は急速に値を戻し、年明け6日には84.18ドルとリーマン破綻前以来の高値をつけた。ドバイ、ギリシャ危機による米ドル相場の変動が、原油の相場変動の要因ともなった。当面は米国の石油製品の在庫調整が進展し、景気回復に伴い原油需要が増えるまで、80ドルを中心に一進一退の推移が予想される。もっとも各国の金融政策への思惑や為替相場の変動を材料に、今後も原油相場の価格変動が大きくなりやすいであろう。


II.12月の非鉄金属市況~LME金属指数は危機以前の水準を回復


非鉄金属相場の動向を表すLME金属指数は、12月から1月初旬にかけて一段高となり、リーマン・ショック(2008年9月)以前の水準にまで持ち直した。背景には、景気回復を先取りする動きや供給障害への懸念がある。基調としては、今後も世界景気の持ち直しを背景に金属需要が増加して、金属相場の上昇が続くと見込まれる。もっとも、需給改善はすでに織り込まれている部分もあるため、相場上昇のテンポは緩やかなものになると考えられる。なお、金融緩和が長期化する見込みやドル安観測が強まったりすることで、金属相場が押し上げられるリスクもある。


III.トピック~中国の石油需要の動向


春節明けの中国による資源買いは、近年様々な商品市場で注目されるようになった。ところが、昨年は中国の資源輸入が急増した結果、国内で投機的な在庫が積み上がっている可能性が懸念されている。もっとも、中国の石油需要については、統計上の理由により不透明な部分が大きく実態を把握することが困難である。このため、今年の春節明けには、投機的な在庫手当が相当程度存在するために、思いのほか中国需要が出てこない可能性と、逆に、予想以上に石油需要が拡大する両方の可能性が考えられる。いずれのケースでも原油相場への影響が大きくなることには注意が必要であろう。


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