コモディティ・レポート(2010年2月)
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2010/02/08


I.1月の原油市況 ~ 月末にかけて下落


原油相場(WTI、期近物)は、1月11日に一時84ドルに迫った後に下落に転じ、2月5日の終値は71.19ドルであった。足元では、景気先行き懸念や対ユーロでのドル高が弱材料となって原油相場は大幅に下落したものの、世界景気は回復基調を持続する見通しであり、原油相場は上昇に転じると考えられる。石油製品の在庫調整が進展すると、夏場にかけて景気持ち直しによる石油需要の増加に伴って原油需要が増えやすくなる。もっとも、超低金利下で投機が起こりやすいことや、米国を中心に金融規制の強化が検討されていることが市場心理を振れやすくしていることもあり、相場の変動が大きくなる可能性がある。


II.1月の非鉄金属市況 ~ 下落傾向が強まる


非鉄金属相場の動向を表すLME金属指数は、年初に昨年来高値を更新したものの、その後は一転して下落基調となり、2月5日は4ヶ月ぶり安値をつけた。中国の金融引き締め、ギリシャの財政懸念、米国の金融規制強化案が相場の下押し要因となった。中国の金融引き締めについては、微調整にとどまるとの見方が大勢だが、政策の方向性や落ち着きどころがみえるまで、まだしばらく相場の不安定要因となろう。もっとも、中国はもちろん、欧米でも景気回復が鮮明となっており、金属需要は底堅い推移が見込まれている。このため、金属相場は徐々に反発に転じる見通しである。


III.トピック ~ 景気の先行きを織り込んで変動する原油価格


原油は、現物の荷余りが続く中で、価格が上昇する傾向が続いている。先行き数年にわたって世界経済の拡大基調が続けば、原油の需給が引き締まり、それに伴って価格が上昇していくだろうとの読みが支配的なことを示唆している。今後、石油製品の荷余り状況が解消されてくると、石油市場全般を押し上げる要因になってくると思われる。ただし、ある程度は、すでに市場に織り込まれているため、緩やかな上昇にとどまるだろう。なお、原油市場に対する投機的な関心は引き続き高く、大幅な価格変動につながりやすい状況は続くと思われる。


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