コモディティ・レポート(2010年3月)
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2010/03/10


I.2月の原油市況 ~ 上昇


原油相場(WTI、期近物)は、2月5日に一時69ドル台まで下落したものの、その後は反発し3月8日には82ドル台まで上昇した。相場はこのところ70~80ドルのレンジを中心に推移しており、相場変動の主因は為替相場であった。ギリシャの財政問題にからみユーロ安/ドル高が進むと原油相場が下押しされ、反対にユーロが買い戻されると原油相場が押し上げられた。レンジ相場が続いているため相場のこう着感が強まっているが、今後は世界景気の回復を背景に徐々に相場水準を切り上げる可能性が高いであろう。


II.2月の非鉄金属市況 ~ 下落後に上昇に転じる


非鉄金属相場の動向を表すLME金属指数は、2月上旬にかけて下落した後に上昇に転じたものの、上値は限定的であった。これまで、先進国の製造業活動に比べ、非鉄相場の水準回復がかなり先行してきた。製造業活動の回復が続くことを見込んだ相場水準が形成されてきたといえる。そうした中で、中国の金融引き締め、米国の金融規制強化策、欧州諸国の財政赤字問題など各国の政策動向が景気抑制要因になりうるとの見方から、金属相場の上値が抑えられている。実際には、今後も各国の景気拡大基調は持続するとみられ、経済指標などを材料にしながら、非鉄相場は上昇傾向を辿るとみられる。


III.トピック ~ 原油生産の拡大と原油相場


最近の原油相場は、ギリシャの財政問題などによる為替相場の動向を主因とした変動が多かった。今後も、金融政策で米国の出口戦略が日欧に先行するとみられ、ドル高が原油相場の上値を抑制する可能性があろう。一方、世界経済の回復にともなう原油需要の増大が見込まれ、相場の買い材料にされやすくなっている。ただし原油供給が増えていることも見逃せない。原油価格が大幅に上昇するケースでは、サウジアラビアなどが供給を増やすことも予想され、相場の上値を抑える要因になろう。このため、投機的に原油を買い進めるのは難しい状況にあるとみられ、原油需要の回復にともない現在のレンジ相場の上限を徐々に切り上げていくジリ高シナリオが予想される。


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