コモディティ・レポート(2010年9月)
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2010/09/13


Ⅰ.原油市況 ~ 70ドル台を中心に推移


原油相場(WTI、期近物)は、8月前半は80ドル台前半で推移していたが、後半には71ドルまで下落した。9月に入ってやや値を戻し、足元は70ドル台半ばで推移している。10月末頃にかけて、米国では石油製品の生産調整・在庫調整が行われ、一方で欧州の原油のタイトさは解消されるであろう。こうした見通しも織り込んで、現在の原油相場は形成されていると考えられる。結局、石油市場全般に逼迫感のない状況は当面、変わらず、原油相場(WTI)は70ドル台を中心に推移するとみられる。


II.非鉄金属市況 ~ 4月以来の高値


LME金属指数は、原油や株式などリスク資産価格全般が軟調だったものの底堅く推移し4月以来の高値をつけた。中国に加えて欧米でも金属需要が好調だったほか、銅や錫では供給懸念が引き続き相場の押し上げ要因となった。また、中国が一部業種に対して生産抑制姿勢を強めたため、アルミニウムや鉛などでも供給要因が買い材料視された。グローバル経済は強弱材料が交錯し、不透明要因の解消に時間がかかるとみられ、金属相場は一進一退を繰り返す可能性があるが、世界経済の回復にともなう金属需要の拡大が続いており、不透明要因が後退するにつれて金属相場は徐々に上値を切り上げる見通しである。


III.トピック ~ 石油需要からみた景気動向


日米の景気の先行きが懸念されている。日米の国内物流や石油需要の動向をみると、春以降は、貨物輸送量やトラック向けの軽油需要が鈍化する傾向が出ていたのが窺える。建築投資の停滞などを背景として、日米とも国内でのモノの荷動きが伸びていない状況が反映されていると考えられる。もっとも、米国の週次石油統計をみると、軽油(ディーゼル油)を含む中間留分の消費量は、8月前半にかけて落ち込んだ後、8月後半から9月にかけて、かなり持ち直しているようだ。このことは、一時的に落ち込んでいた経済活動が、足元にかけて持ち直してきていることを示唆しているように思われる。


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