コモディティ・レポート(2011年1月)
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2011/01/18


I.原油市況 ~ 90ドル前後で推移


原油相場(WTI、期近物)は、90ドル前後で推移している。ブレント原油は、一時99ドル台と100ドルに迫った。目先は、春節の休暇に伴って中国の産業活動が大幅に鈍化することも意識され、景気指標に反応しにくいだろう。原油在庫は、通常の季節パターンに従って減少傾向で推移しているが、過去の同時期に比べて高い水準にある。原油相場は、欧州を中心とした原油の逼迫感が一巡すると、一旦、下落する可能性があり、その後は、80ドル台後半程度を中心とした推移が予想される。


II.非鉄金属市況 ~ 過去最高値に迫る


LME金属指数は、およそ3年ぶりの高値をつけ過去最高値に迫った。グローバルな景気回復と金融緩和の組み合わせが商品相場を押し上げる構図が続いている。年明け以降は、インデックス・ファンドによるリバランスにともなう売買が相場の変動要因となる中、銅は10,000ドルの大台手前まで上昇したほか、アルミニウムも2,500ドル台をつけるなど上値を切り上げる動きが続いた。欧州危機の再燃や中国の金融引き締めがリスク要因となるが、グローバルな景気回復と金融緩和の組み合わせが商品相場を押し上げる構図が続く見通しであり、最終需要家の企業にとり利益確保が難しくなることが懸念される。


III.トピック ~ 食料価格高騰


原油や金属など国際商品は総じて高値圏で推移しており、特に最近は食料価格の動向が注目されている。インドでは食料インフレの抑制が政治問題化し、中国や韓国も食料価格の抑制策を打ち出し始めている。エネルギーとの関連をみると、2008年と異なり、現局面では、農産物価格やエタノール価格の上昇と、原油やガソリンの価格上昇とは直接的な関わりは少ない。食料品価格の高騰に対して消費国や生産国で採られる様々な対応策が、農産物市況を不安定化させる可能性もあり、それらの動向が注目される。


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