コモディティ・レポート(2011年4月)
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2011/04/20


I.原油市況 ~ 高値圏で推移


4月に入って、北海産のブレント原油は120ドル台が続き、米国産のWTI原油は110ドル前後で推移している。当面、原油相場の変動材料(=不透明要因)として、リビア情勢、日本の原発事故、米欧の金融政策の行方、欧州財政問題、中国の引き締め政策などが意識される状態が続くだろう。足元の原油相場は投機的な要素が強まっているとみられ、今後、乱高下する可能性がある。基調としては、原油高による景気抑制や石油需要鈍化が懸念され、年後半にかけて原油価格は下落傾向で推移するだろう。


II.非鉄金属市況 ~ 高値圏で横ばい


LME金属指数は、東日本大震災の影響や中国需要をめぐる思惑などで上下したが、均してみると高値圏での横ばい推移であった。銅は中国需要が減退するとの懸念から3月半ばには9,000ドルを割れた後、4月初旬にいったん9,990ドルの戻り高値をつけたが、米系金融機関の売り推奨により再び下落した。一方、原油相場高騰を追い風にアルミニウム相場は底堅く、供給不安のある錫は再び過去最高値を更新した。当面の非鉄市況は強弱材料が交錯し、しばらく高値圏でのもみ合いが続くとみられるものの、年末にかけ世界経済の成長にともない緩やかな上昇が続く見通しである。


III.トピック ~ 震災後の石油市況の変動


東日本大震災の影響により、一時的に石油市場は動揺したが、足元では収束してきたようにみえる。国際石油市場の安定性は維持されたようだ。こうした中で、インフレ懸念を材料に、原油が投機的に買われる流れが強まっているようにみえる。通常、消費者物価上昇率の見通しは、その構成品目であるガソリンなどの価格変動に左右される。一方で、インフレ懸念が高まるような状況下では、原油は投資先として有望にみえるという面もある。インフレ懸念と原油価格が相乗的に上昇するメカニズムが生じている可能性がある。


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