コモディティ・レポート(2011年7月)
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2011/08/01


I.原油市況 ~底値は堅いが、上値は重い


原油相場は今春以降、一進一退で推移しており、ブレント原油は1バレルあたり120ドル弱、WTI原油は100ドル弱が相場の中心になっている。しかし、IEAの備蓄放出やサウジアラビアの増産により足元の原油需給の逼迫に対する懸念は後退し、欧米の政府債務問題や中国経済の減速への懸念から原油需要の下振れが意識されてくる可能性もある。年後半にかけてWTI原油で90ドル割れ、ブレント原油で100ドル割れまで下落すると予想される。


II.ベースメタル市況 ~ドル安などを背景に上昇


ベースメタル相場の動向を示すLME(ロンドン金属取引所)金属指数は、5月上旬に急落した後、一進一退が続いていたが、7月に入ってから上昇した。7月末の個別金属の市況を前月末と比べると、錫(+8%)、ニッケル(+7%)、亜鉛(+5%)、銅(+4%)、アルミニウム(+4%)は上昇したが、鉛(-3%)は下落した。当面、米国や中国など世界景気の減速懸念が残るとみられるものの、年末にかけて景気は再加速の動きが出てくると見込まれ、ベースメタル相場は、先行き、緩やかな上昇傾向が見込まれる。


III.トピック ~IEAによる協調備蓄放出の効果について


IEAの協調石油備蓄放出について、批判的な見方が多いようだが、見込まれていた効果はある程度、発揮されているように思われる。「効果が低いことが判明したため、再度、IEAが再び備蓄放出を行う可能性は低い」との見方もあるが、「IEAは、従来よりも備蓄放出のハードルを下げて、それなりに効果のある手段として念頭におくようになる」ように思える。今回の備蓄放出は、短期的には、市場心理の面から、原油価格の上値を重くしたと考えられる。


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