コモディティ・レポート(2011年8月)
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2011/09/09


I.原油市況 ~乱高下


8月上旬は、金融市場におけるリスク資産回避の動きが続く中、原油もリスク資産の一角として売られる流れが続き、WTI原油は1バレル=75ドル台、ブレント原油は98ドル台まで下落した。米国の追加金融緩和や北海油田の供給力の減退などが原油相場の押し上げ材料になっているが、需要の下振れ懸念により、目先、原油相場は下落しやすいとみられる。年末頃のレベル感としては、WTI原油で80ドル前後、ブレント原油で90ドル台半ば程度をみている。


II.ベースメタル市況 ~景気減速懸念で下落


ベースメタル相場の動向を示すLME金属指数は、8月上旬に急落したが、9月上旬には4,000ポイント前後まで戻している。中国の非鉄金属需要は、2010年後半から引き締め政策の影響で鈍化気味に推移していたが、このところ銅やアルミニウムの需要は持ち直す動きが出ているようにみえる。世界景気の減速懸念が残るとみられるものの、懸念されるほど景気の実態が悪くないことが、景気指標などで確認されていくと考えられる。年末にかけて、ベースメタル相場は、緩やかな上昇傾向が見込まれる。


III.トピック ~1980年代前半以来の油田開発ブーム、米国シェール層の開発


米国ではシェール層からの天然ガス生産が急増しており、一部でシェールガス革命と呼ばれるほどの勢いがある。また、非在来型天然ガス資源であるシェールガス開発に用いられた技術は、非在来型石油資源であるタイトオイルの開発や、枯渇しかけている在来型油田の生産力回復にも利用されている。足元では安価なガスよりも、高価な石油へと資源開発が向かっている。米国の油田開発は、1980年代後半から低迷が続いていたが、技術革新を背景に久しぶり開発ブームを迎えている。2008年頃までに考えられていたほど、原油需給が逼迫しない可能性を示唆している


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