コモディティ・レポート(2011年10月)
全文紹介

2011/11/04


I.原油市況 ~上昇傾向


10月の原油市況は、株式や他のコモディティの市況と同様に、欧州の財政金融問題を巡る思惑が主な変動材料となり、月末にかけて上昇傾向で推移した。先行きについては、リビアからの原油供給の増加が見込まれる一方で、目先は欧州を中心とした景気下振れにより原油需要もやや抑制され、ブレント原油価格は下がりやすいとみられる。年内は、WTI原油は80~90ドルを中心としたほぼ横ばい圏の推移が見込まれる一方で、ブレント原油は90~100ドル台程度まで下落する可能性があるとみられる。


II.ベースメタル市況 ~10月の持ち直しは小幅


マクロ経済やベースメタルを含めたコモディティ市況をみるうえ10月も、欧州の財政金融問題が最大のテーマだった。大手金融機関デクシアの経営危機への対応を契機に、欧州発で国際金融危機が発生する可能性は低下したように思われたが、10月20日には、欧州各国は資金負担など具体的な対応策の選定で進捗がみられないとの懸念が強まり、株価などともにベースメタル市況も急落した。もっとも、中国を中心にベースメタル需要は底堅く、欧州を巡る不安心理が後退すると、ベースメタル市況は上昇するだろう。


III.トピック ~リビア原油の供給回復と原油価格


10月20日にカダフィ大佐が拘束・殺害された。リビアの復興の過程は、どのようになるのか行方は判然としないが、すでに石油産業の復旧は緩やかだが進み始めており、リビア国営会社は11月1日時点で、原油生産量が56.7万バレルまで回復したと述べた。ブレント原油の需給環境をみると、欧州財政問題による景気減速によって需要鈍化の可能性が出ている一方で、供給面では、徐々にリビア原油の生産回復が進んでいる。このため、ブレント原油の逼迫感が解消に向かうとの思惑が出やすくなっている。


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