コモディティ・レポート(2012年3月)
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2012/04/12


I.原油市況 ~ 地政学的懸念と景気回復観測による上昇が一服


原油市況は、イラン問題や景気情勢について強弱の材料が交錯して一進一退が続いたが、4月中旬にかけてWTI原油が1バレル=100ドル、ブレント原油が120ドル割れまで下落した。イラン原油の供給減少は徐々に織り込まれており、仮に地政学的な緊張が緩和すれば、原油価格は下落余地が大きいとみられる。その場合、年末にかけて、WTI原油で90ドル台前半、ブレント原油で100ドル程度まで下落すると予想される。


II.ベースメタル市況 ~ 景気・金利動向を材料に一進一退


2012年に入ってからのマクロ経済環境をみると、中国経済の成長力への期待値が下方修正される一方で、米国の景気回復力が見直される傾向があった。総じて世界需要に占める中国のシェアが大きいベースメタルの市況には、中国の景気動向が反映されやすく、他のコモディティよりも上値が抑制されやすくなっているところがある。もっとも、伸びが鈍化したとはいえ、依然として中国のベースメタル需要が増加を続けている。今後、世界景気の持ち直しが続くとともに、ベースメタルの市況は緩やかに上昇するだろう。


III.トピック ~ コモディティ市況からみる景気の回復程度と減速観測


足元におけるコモディティ市況の軟調さは、(1)景気回復基調のもとでは米国の追加金融緩和が見込みにくくなったこと、(2)中国政府による経済成長率目標の下方修正もあって目先は景気減速懸念が強まっていること、(3)米国や日本の景気見通しの上振れが一服したこと、などを反映したものだといえるだろう。また、景気動向を若干、先行的に示す傾向があると思われるベースメタル市況の動向から考えると、目先は、景気拡大テンポが加速するというよりも、幾分、減速感が出るかもしれない。


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