コモディティ・レポート(2012年4月)
全文紹介

2012/05/15


I.コモディティ市況全般: 総じて下落傾向


コモディティ市況は、3月までに景気回復など押し上げ材料を織り込んだことやFRBによる追加金融緩和観測の後退から、上値が重くなっていた。4月以降は、中国経済の減速懸念が強まったことや、5月に入って欧州財政問題への懸念が再燃したこともあり、コモディティ市況は、総じて下落傾向になった。


II.エネルギー市況: 4月中旬以降は下落傾向で推移し、WTI原油は95ドル割れ


原油市況の変動材料として、イラン問題と景気動向が意識されている。今後、イラン問題の緊張緩和が進めば、原油市況は下落余地があろう。パイプライン輸送開始による需要増によってWTI原油は下支えされる可能性があるが、ブレント原油は100ドル程度まで下落すると予想される。


III.ベースメタル市況: 中国景気減速観測を背景に下落し、銅は8,000ドル割れ


5月に入って、各国景気指標の下振れや、欧州各国の選挙結果を受けた財政金融危機の再燃懸念を背景にベースメタル市況は下落した。先行き、中国景気の減速懸念が下押し材料になろうが、米国の住宅関連や日本の復興需要関連を中心に実需が緩やかに持ち直しており、銅などベースメタル市況は、一進一退の推移が見込まれる。


IV.貴金属市況: 欧州財政金融問題の再燃懸念から金は1,600ドル割れ


4月は一進一退であったが、5月入って、米国や中国で弱めの景気指標が発表されたことや、欧州の財政金融問題への懸念が再び強まったことを背景に、金価格は1,600ドル割れまで下落した。今後、夏場にかけて、インドや中国の実需が弱まると下値を試しやすくなる可能性がある。


V.トピック: 景気回復下でも伸び悩む米国の石油消費


景気が上向き、生産活動が活発化する局面では、石油販売量は増加するのが従来のパターンであった。しかし、足元では、景気が回復傾向であっても、石油販売量の減少が続いている。最近の原油市況の下落率が大きくなっているのは、省エネルギーや節約を背景とした石油需要の下振れが一因になっていると考えられる。


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