2010年10~12月期のGDP(2次速報)結果
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2011/03/10


本日発表された2010年10~12月期の実質GDP(2次速報)は前期比-0.3%(年率-1.3%)となり、1次速報の同-0.3%(年率-1.1%)からわずかに下方修正された。名目成長率も同-0.7%と1次速報の同-0.6%から下方修正された。GDPデフレーターは前年同期比-1.6%と1次速報と同じだった。


需要項目別に1次速報からの修正状況をみると、個人消費は前期比-0.7%から-0.8%へ、住宅投資は同+3.0%から+2.9%へと、それぞれ小幅に下方修正された。需要サイドの統計である法人企業統計調査の結果などを受けて、設備投資は同+0.9%から同+0.5%へと下方修正され、民間在庫の実質GDPに対する前期比寄与度は+0.2%から+0.3%へと上方修正された。また、政府最終消費は同+0.3%へ、公共投資は同-5.6%へと、それぞれ小幅に上方修正された。この結果、内需の前期比寄与度は1次速報の-0.2%と変わらなかった。輸出は1次速報からわずかに下方修正され、輸入は1次速報と同じだったものの、外需の前期比寄与度は-0.1%のままだった。


2次速報での修正は総じて小幅なものにとどまり、昨年末にかけて景気が踊り場にあったことが改めて確認された。マイナス成長の主因は、政策効果の剥落などで個人消費が大幅に減少したこと、中国経済の一時的な減速などの影響で輸出が減少に転じたことである。販売促進に大きな効果をあげてきたエコカーへの補助金支給策は昨年9月に終了し、10~12月期の新車(登録車)販売台数は前年比で3割程度減少した。昨年10月からのたばこ税率引き上げ前後に発生した、駆け込み需要とその後の反動減も、個人消費の振れ幅を大きくする要因となった。アジア向けを中心に輸出は弱含みで推移し、実質輸出は昨年8月から4ヶ月連続で減少した。


もっとも、足元で状況は変わってきており、国内景気はすでに踊り場を脱したとみられる。原油など国際商品市況の高騰という懸念材料はあるものの、中国など新興国を中心とした世界経済の回復基調は維持されており、日本からの輸出も昨年末から再び増加基調に転じる兆しが出てきた。また、エコカー補助金支給策終了後に大きく落ち込んだ自動車販売は、ニューモデル投入の効果もあってこのところ持ち直しが続いている。こうしたことを背景に、鉱工業生産は1月まで3ヶ月連続で増加しており、製造工業生産予測調査によるとこの先も増産基調が維持される見込みである。生産水準の上昇や企業収益の急速な回復を受けて、更新投資が中心ではあるが設備投資の増加が続いているほか、家計の雇用・所得環境も緩やかに改善している。輸出の増加や所得改善をベースとした家計や企業の支出増加により、国内景気は再び回復軌道に乗ると見込まれる。


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