2011年4~6月期のGDP(2次速報)結果
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2011/09/09


本日発表された2011年4~6月期の実質GDP(2次速報)は前期比-0.5%(年率-2.1%)となり、1次速報の同-0.3%(年率-1.3%)から下方修正された。名目成長率も、同-1.5%(年率-6.0%)と1次速報の同-1.4%(年率-5.7%)から下方修正された。GDPデフレーターは前年同期比-2.2%となり、1次速報と同じだった。


需要項目別に1次速報からの修正状況をみると、個人消費は前期比-0.1%から-0.0%へと、住宅投資は同-1.9%から-1.8%へと、どちらも1次速報からわずかに上方修正された。需要サイドの統計である法人企業統計調査の結果などを受けて、設備投資は同+0.2%から-0.9%へと、民間在庫の実質GDPに対する前期比寄与度は+0.3%から+0.1%へと、どちらもやや大きく下方修正された。また、政府最終消費は同+0.5%から+0.6%へ小幅に上方修正され、公共投資は同+3.0%から+4.3%へとやや大きく上方修正された。この結果、内需の前期比寄与度は1次速報の+0.4%から+0.2%へと下方修正された。輸出は1次速報と同じで、輸入は1次速報から小幅に下方修正されたが、外需の前期比寄与度は-0.8%のままだった。


2次速報では、主に法人企業統計調査の結果を受けて成長率が下方修正されることになったが、これをもってこれまでの景気の見方を変える必要はない。設備投資の減少は震災直後の一時的な混乱が影響しており、震災前後で企業の投資姿勢に大きな変化はみられない。また、今回、在庫の積み増しがあまり進んでいないことがわかったが、不足している在庫を補充する動きはむしろ今後の成長率を押し上げる要因になってくるだろう。


供給面の制約は足元で概ね解消されている。復興・復旧のための需要が出てくることもあって、国内景気は今後も緩やかな持ち直しが続く見込みである。生産体制の立て直しとそれに伴う需要の急回復の動きは一巡してきたものの、鉱工業生産は緩やかな増勢を維持している。心配されていた夏場の電力不足も、節電の工夫により企業の生産活動を大きく押し下げる要因とはならなかった。生産の持ち直しを受けて、輸出も足元で増加基調が鮮明になっている。


今後の景気動向に大きな影響を与えるのはやはり輸出である。欧米や中国など世界経済は、足元で減速しているものの回復基調は概ね維持されている。これが失速状態にまで落ち込むようなことになれば、日本の輸出も腰折れし、国内景気は牽引役を失うことになる。今のところ世界経済の失速は回避されると見込んでいるが、足元で不透明感は着実に強まっている。為替相場の動きも含め、世界経済、輸出の動向には引き続き十分注意する必要がある。


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