2011年7~9月期のGDP(2次速報)結果
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2011/12/09


本日発表された2011年7~9月期の実質GDP(2次速報)は前期比+1.4%(年率+5.6%)となり、1次速報の同+1.5%(年率+6.0%)から小幅に下方修正された。名目成長率も、同+1.2%(年率+5.0%)と、1次速報の同+1.4%(年率+5.6%)から下方修正された。GDPデフレーターは前年同期比-2.2%となり、1次速報の同-1.9%から下方修正された。


需要項目別に1次速報からの修正状況をみていくと、個人消費は前期比+1.0%から+0.7%へと下方修正され、住宅投資は同+5.0%から+5.2%へと小幅に上方修正された。1次速報時点では公表されていなかった法人企業統計調査が推計に反映された結果、設備投資は同+1.1%から-0.4%へと下方修正され、民間在庫の実質GDPに対する前期比寄与度は+0.2%から+0.3%へと上方修正された。また、政府最終消費は前期比+0.4%から+0.2%へ下方修正され、公共投資は同-2.8%から-1.0%へとやや大きく上方修正された。以上の結果、内需の前期比寄与度は1次速報の+1.0%から+0.8%へと下方修正された。輸出は前期比+6.2%から+7.3%へと、輸入は同+3.4%から+3.5%へとそれぞれ上方修正されたことで、外需の前期比寄与度は+0.4%から+0.6%へと拡大した。


本格化してくる復興需要や緩やかながらも回復が続く世界経済を背景に、景気は今後も基調としては持ち直しが続くと見込まれるものの、しばらくは下押し圧力が強い状態が続くだろう。まず、国内景気のけん引役となるべき輸出の力強い回復が見込めない。債務危機に見舞われている欧州経済や、金融引き締めなどの影響が現れてきている中国経済は、足元で減速が鮮明である。それに伴い、IT関連財や一部の素材製品では世界的に在庫の積み上がりがみられ、生産活動を下押しする要因となっている。欧州の金融市場の混乱が信用収縮を通じて実体経済をさらに悪化させる可能性があるほか、円相場の高止まりも続いており、輸出が拡大する環境は整っていない。内需では設備投資の動きが弱い。更新投資や復旧・復興のための投資を中心に今後は緩やかに持ち直していくと考えられるが、世界経済の減速など先行き不透明感の強まりを受けて、企業は投資を抑制する姿勢をやや強めているとみられる。


なお、2010年度の確報値が新たに公表され、さらに5年に1度の基準改定、推計方法や概念の見直しなどが行われた結果、過去にさかのぼって実績値が大きく修正された。このため、1次速報と今回の結果を単純に比較することができない点には留意が必要である。2010年度の実質GDPは前年比+2.4%から同+3.1%へと大幅に上方修正されている。


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