2012年1~3月期のGDP(2次速報)結果
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2012/06/08


本日発表された2012年1~3月期の実質GDP(2次速報)は前期比+1.2%(年率+4.7%)となり、1次速報の同+1.0%(年率+4.1%)から上方修正された。名目成長率も、同+1.2%(年率+4.9%)と、1次速報の同+1.0%(年率+4.1%)から上方修正された。GDPデフレーターは前年同期比-1.3%となり、1次速報の同-1.2%から下方修正された。


需要項目別に1次速報からの修正状況をみていくと、個人消費は前期比+1.1%から+1.2%へ、住宅投資は同-1.6%から-1.5%へとそれぞれ小幅に上方修正された。1次速報時点では公表されていなかった法人企業統計調査が推計に反映された結果、設備投資は同-3.9%から-2.1%へと上方修正され、民間在庫の実質GDPに対する前期比寄与度は+0.4から+0.3%へと下方修正された。また、公共投資は同+5.4%から+3.8%へと下方修正され、政府最終消費は前期比+0.7%と1次速報から変わらなかった。以上の結果、内需の前期比寄与度は1次速報の+0.9%から+1.0%へと上方修正された。輸出は前期比+3.0%へと小幅に上方修正され、輸入は同+1.9%と1次速報と同じであった結果、外需の前期比寄与度は+0.1%のままだった。


今回の結果から、1~3月期の実質GDPは好調な内需を受けて大幅なプラス成長であったことが再確認されたが、足元でも内需の底堅さは維持されており、当面は内需が景気のけん引役を果たすと考えられる。個人消費では、震災やタイ洪水の生産面への影響がほぼ解消されたなかでエコカー補助金による需要押し上げ効果が現れているため、自動車販売はしばらく高水準で推移すると見込まれる。被災地の復興計画は実行段階に移ってきており、補正予算の執行などを通じて公共投資や政府消費の増加も見込まれる。設備投資の減少は一時的であり、更新投資や復興のための投資などを中心に基調としては緩やかな持ち直しが続くだろう。


ただし、内需の好調さは復興関連の支出増や補助金の支給に支えられた部分が大きく、景気を浮揚させる効果はこれから弱まっていくと考えるべきである。景気が持続的に回復していくためには、やはり輸出の拡大が必要になってくるだろう。債務危機に見舞われている欧州向けや金融引き締めの影響などが残る中国向けが減少傾向にある中で、足元の輸出を下支えしているのは自動車を中心とした米国向けである。米国経済が変調をきたすようであれば、世界経済全体が減速の度合いを強めることになり、米国向けの輸出が腰折れするだけでなくその他の地域への輸出もさらに減少することになりかねない。米国経済は雇用の改善が鈍いなど力強さを欠いている。2次速報で実質GDPは上方修正されたが、景気回復の持続性という面を考えると、下振れリスクはむしろ強まっているといえる。


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