2012年4~6月期のGDP(2次速報)結果
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2012/09/10


本日発表された2012 年4~6 月期の実質GDP(2 次速報)は前期比+0.2%(年率+0.7%)となり、1 次速報の同+0.3%(年率+1.4%)から若干下方修正されるにとどまった。名目成長率も、同-0.3%(年率-1.0%)と、1 次速報の同-0.1%(年率-0.6%)から小幅下方修正された。一方、GDPデフレーターは前年同期比-0.4%となり、1 次速報の同-0.5%から上方修正された。


需要項目別に1 次速報からの修正状況をみていくと、個人消費は前期比+0.1%のまま変更がなく、住宅投資は同+0.8%から+0.9%に小幅上方修正された。設備投資は、1 次速報時点では公表されていなかった法人企業統計調査が推計に反映されたが、同+1.5%から+1.4%に変更されただけで、大きな修正はなかった。一方、民間在庫の実質GDPに対する前期比寄与度は-0.0%から-0.2%へと下方修正され、他の項目と比べると修正幅は比較的大きくなった。また、公共投資が同+1.7%から+1.8%に、政府最終消費が同+0.3%から+0.2%にそれぞれ小幅修正された。以上の結果、内需の前期比寄与度は1 次速報の+0.4%から+0.2%に下方修正された。一方、外需の前期比寄与度は同-0.0%から0.0%に微修正されたが、輸出および輸入の伸び率は同+1.2%、同+1.6%と1 次速報と同じであった。


在庫投資が下方修正されたことを除けば、1 次速報値の結果とほぼ同じ内容である。今回の結果から、4~6 月期の実質GDPは前期比の伸び率が鈍化したとはいえ、1~3 月期に大幅なプラス成長となった後であり、底堅さを維持しているとの評価に変化はない。しかし、1 次速報値以降に発表された7 月分の経済指標をみると、鉱工業生産指数、貿易統計における輸出、家計調査における実質消費支出、毎月勤労統計における1人当たり現金給与総額など、景気の弱さを示す数字が続いている。


一時は順調に推移していた自動車販売も、エコカー補助金枠の消化のタイミングが当初見込まれていた7 月から遅れるなど勢いが鈍っている。このため、需要を先食いしたことと合わせて、枠の消化後は自動車販売が低迷することが予想され、個人消費は落ち込みが避けられないであろう。被災地での復旧・復興工事の進展を背景に、公共投資は増加基調を維持しているが、景気全体を押し上げるだけの力強さはなく、これまで景気を引っ張ってきた内需の勢いが鈍る可能性が高まっている。


また、外需についても不透明感が一段と強まっている。欧州中央銀行が財務危機国の国債の無制限買い取りを決定したため、欧州における金融システム不安が後退し、世界的に株価が上昇するといった明るい材料もある。しかし、金融市場の安定が実際の景気に影響を及ぼすまでには時間がかかるうえ、財政赤字の削減を進められるかどうかといった不安材料は残る。さらに、米国では雇用情勢の改善の遅れが鮮明となっており、中国では足元で景気回復ペースが鈍っている。このため、輸出の改善も遅れる見込みであり、内需の失速に伴って景気持ち直しの動きが途絶えてしまう懸念が強まっている。


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