日銀短観(2011 年3 月調査)結果
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2011/04/01


企業の景況感は改善したが、震災の影響はほとんど織り込まれていない点に留意


本日発表された日銀短観(3月調査)では、大企業製造業の業況判断DI(「良い」-「悪い」)は前回調査から1ポイント上昇の6となり、2四半期ぶりに改善に転じた。アジア向けを中心に輸出の増勢が再び強まってきたことや、エコカーへの補助金支給策の終了で大きく落ち込んでいた自動車の販売がこのところ緩やかに持ち直していることなどが背景にある。もっとも、資源価格の高騰や円高の継続が企業マインドを悪化させる要因となっているため、全体としてみると景況感の改善は小幅となった。業種別では、自動車や関連の深い化学、窯業・土石で改善したほか、生産用機械の改善も目立った。一方、資源価格高騰による交易条件の悪化の影響で、鉄鋼や非鉄金属では景況感が悪化した。景気の先行きに対しては、企業は引き続き慎重な見方を崩していない。新興国経済の過熱とその後の減速が懸念され始めているほか、資源価格の高騰や円高の継続が今後も企業収益を圧迫する可能性があることが影響している。大企業非製造業の業況判断DIは2ポイント改善した。製造業の生産回復を受けて国内景気も再び回復軌道に乗ってきたことが背景にある。小売や情報サービス、建設、対事業所サービスなどで景況感が比較的大きく改善した。
なお、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響については、今回の調査ではほとんど織り込まれなかったとみられる。地震発生前までに7割程度の調査票が回収されており、また発生後に回収されたものについても、インフラの復旧度合いや取引先を含めた被害状況がはっきりしない中では、震災の影響を十分に考慮して回答するのは難しかったと考えられる。


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