日銀短観(2011年6月調査)結果
全文紹介

2011/07/01


震災の影響で景況感は大幅に悪化したが、先行きは急改善を見込む


本日発表された日銀短観(6月調査)では、大企業製造業の業況判断DI(「良い」-「悪い」)は前回調査から15ポイント低下の-9となり、2010年3月調査以来5四半期ぶりに「悪化超」に落ち込んだ。東日本大震災がもたらした供給網の寸断や電力不足などが製造業を中心に企業の生産活動水準を大幅に低下させ、景況感を悪化させる要因となった。総じてみると、供給制約の影響を受けやすい加工業種で悪化の程度が大きくなった。また、統計上の技術的な要因として、前回調査に比べ被災地にある企業の回答率が上昇したことも、悪化幅を大きくさせた可能性がある。業種別では、生産の落ち込みが最も大きかった自動車で75ポイントも悪化したほか、需要の減少で在庫が積みあがっている石油・石炭や非鉄も悪化幅が大きくなった。一方、新興国での旺盛な需要を背景に生産用機械では小幅ながらも改善し、需要が安定していて震災や景気の影響を受けにくい食料品も改善した。先行きは、業況の急速な改善が見込まれている。自動車でも供給網の立て直しが急ピッチで進んでおり、企業の生産体制が早晩正常化すると見込まれることが背景にある。もっとも、資源価格の高騰や世界経済の減速、夏場の電力不足など懸念材料は数多く、景気に対する慎重な見方も残っている。
大企業非製造業の業況判断DIは8ポイントの低下と、製造業ほどではないものの景況感がやや大きく悪化した。震災後の消費自粛が影響している宿泊・飲食サービス、原発の稼動停止で発電コストが大幅に増加している電気・ガス、生産活動水準の低下により物流が減少している運輸・郵便の悪化幅が比較的大きくなった。


全文紹介 前のページへもどる

ページの先頭へ

1234567890