日銀短観(2011年9月調査)結果
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2011/10/03


生産活動の回復で大企業の景況感は大幅に改善するも、先行きには慎重


本日発表された日銀短観(9月調査)では、大企業製造業の業況判断DI(「良い」-「悪い」)は前回調査から11ポイント上昇の2となり、生産の急速な持ち直しを受けて景況感が大幅に改善した。生産の阻害要因となっていた供給網の寸断が足元で概ね解消したことや、心配されていた夏場の電力不足も、節電の工夫により生産活動に深刻な影響を与えることなく乗り切ることができたことなどが背景にある。業種別では、震災後に供給面の制約の影響を最も強く受けていた自動車が大幅に改善したほか、非鉄やはん用・業務用機械、電気機械など前回調査で悪化幅が大きかった業種での改善が目立った。ただし、全体としてみると前回調査時の落ち込みを取り戻すまでには至っていない。先行きについては改善ペースが緩やかになり、今後の景気に対して企業が慎重な見方をしていることが示された。復興需要もあって生産は自動車を中心に緩やかな増加が続くと見込まれるが、欧州の財政問題の深刻化やそれをきっかけにした世界経済の急減速、さらには円相場の高止まりなどに対する懸念は強く、企業マインドの改善を抑える要因になっているとみられる。
大企業非製造業の業況判断DIは6ポイントの上昇と、製造業ほどではないものの景況感は比較的大きく改善した。多くの原発の稼動が停止している影響で電気・ガスは悪化が続いたが、消費自粛ムードが薄れ客足が戻りつつある対個人サービスや宿泊・飲食サービス、製造業の生産活動と関わりが深い運輸・郵便や情報サービス業などで改善した。もっとも、先行きは横ばいとなっており、海外経済の減速が国内景気にも悪影響を及ぼすことが懸念されていると考えられる。


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