日銀短観(2011年12月調査)結果
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2011/12/15


海外経済減速の影響で大企業製造業の景況感が悪化


本日発表された日銀短観(12月調査)では、大企業製造業の業況判断DI(「良い」-「悪い」)は前回調査から6ポイント低下の-4と、震災後の生産活動の急速な持ち直しに伴う改善の動きがストップし、景況感は2四半期ぶりに悪化した。欧州や中国など世界経済の減速や円相場の高止まりが輸出の伸びを抑制し、収益を圧迫していることが大きな要因である。業種別では、在庫が積み上がり市況も低迷している化学や窯業・土石、非鉄などの素材業種で大幅に悪化した。また、半導体の在庫積み上がりやタイの洪水による生産停止の影響が出た電気機械、新興国の景気減速で輸出が伸び悩んでいる生産用機械の悪化も目立った。一方、震災後の大幅な落ち込みからの生産持ち直し局面にある自動車は改善が続いた。先行きDIはさらに1ポイント低下の-5となり、今後の景気に対しても企業が慎重な見方をしていることが示された。自動車では年明けから増産が計画されているほか、素材やIT関連財での在庫調整の進展、タイの洪水が収束することによる生産の反動増などプラス材料はあるが、欧州債務危機の深刻化による世界経済のさらなる減速、円相場の高止まりなどに対する懸念は根強いとみられる。
一方、大企業非製造業の業況判断DIは3ポイント上昇した。海外経済減速の影響は輸出企業に現れてきている段階であり、内需型の非製造業では多くの業種で景況感の改善が続いた。家電販売が落ち込んでいる小売は悪化したものの、消費自粛ムードが薄れ客足が戻ってきている対個人サービスや宿泊・飲食サービス、復興需要が拡大している建設や物品賃貸などでは改善した。もっとも、先行きDIは悪化しており、海外経済の減速が国内景気にも悪影響を及ぼすことが懸念されているとみられる。


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