日銀短観(2012年3月調査)結果
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2012/04/02


海外経済減速などの影響で大企業製造業の景況感は横ばい


本日発表された日銀短観(3月調査)では、大企業製造業の業況判断DI(「良い」-「悪い」)は前回調査から横ばいの-4と、景況感の改善はみられなかった。海外経済の減速が続き、輸出の持ち直しが遅れていることが大きな要因だと考えられる。業種別では、在庫調整が続いていることに加え、原油を中心に資源価格が上昇傾向にあるため交易条件が悪化している化学や鉄鋼、非鉄などの素材業種、新興国の景気減速の影響が出ているはん用・生産用機械などでの悪化が目立った。一方、生産体制の復旧やエコカー補助金の効果などで販売が持ち直している自動車、電子部品などの在庫調整の進展やタイ洪水による生産面への影響が概ね解消した電気機械などでは改善がみられた。先行きDIについても1ポイント上昇の-3にとどまっており、今後の景気に対しても企業が慎重な見方を崩していないことが示された。在庫調整の進展や資源価格上昇分の販売価格への転嫁が見込まれる素材業種では改善を見込んでいるが、世界経済の減速に対する警戒感などから自動車やはん用・生産用機械などの加工業種では慎重な見方が強い。なお、為替相場が足元で円安に振れていることは、景況感の改善には今のところあまり寄与していないようだ。円安傾向が今後も続けば、景況感を上振れさせる要因となるだろう。
大企業非製造業の業況判断DIは1ポイント上昇の5となり、3四半期連続で景況感の改善が続いた。復興関連を中心に内需が底堅く推移していることが背景にあると考えられる。卸売や小売はやや悪化したものの、スマートフォンの普及拡大などの影響が現れた通信や情報サービス、消費自粛ムードが薄れてきている対個人サービス、復興需要が現れている建設などでは改善した。先行きDIは横ばいと底堅い結果となった。緩やかな景気持ち直しが続くことが織り込まれているとみられる。


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