日銀短観(2012年6月調査)結果
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2012/07/02


足元で輸出の回復が遅れるも、大企業製造業の景況感は緩やかに改善


本日発表された日銀短観(6月調査)では、大企業製造業の業況判断DI(「良い」-「悪い」)は前回調査から3ポイント上昇の-1と、景況感が3四半期ぶりに改善した。海外経済の減速が続き、輸出の持ち直しは遅れているものの、復興関連を中心に内需が堅調に推移していることや、国際商品市況の下落で交易条件が改善していていることが背景にあるとみられる。業種別では、交易条件改善の恩恵を受けやすい化学や非鉄などの素材業種で改善幅が大きくなったほか、食料品を中心とした内需関連業種、エコカー補助金の効果が引き続き現れている自動車などでも改善した。また、電子部品や半導体などの在庫調整の進展を反映し、電気機械でも改善がみられた。一方、世界経済の減速などの影響で業務用機械、円高による受注の不振を受けて造船・重機等などでは悪化した。先行きDIについては2ポイント上昇の1となっており、今後の景気に対しても企業がそれほど悲観的な見方はしていないことが示された。交易条件のさらなる改善や世界経済の緩やかな持ち直しが想定されている模様であり、先行き悪化を見込んでいるのはエコカー補助金の予算枠の消化が近く見込まれる自動車など3業種だけであった。
大企業非製造業の業況判断DIは3ポイント上昇の8となり、4四半期連続で景況感の改善が続いた。復興関連を中心に内需が引き続き底堅く推移していることが背景にある。消費自粛ムードが薄れ客足の回復が続いている対個人サービスや宿泊・飲食サービスで大幅に改善し、復興需要が現れている建設や物品賃貸も改善傾向が維持された。一方、先行きDIは2ポイント悪化となった。通信、物品賃貸、対事業所サービスなど、すでにDIの水準がかなり高くなっている業種での低下が目立ち、こうした業種では先行きの業況に対してやや慎重になっていると考えられる。


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