日銀短観(2016年12月調査)結果
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2016/12/14
調査部 土志田 るり子


業況判断DIは、大企業製造業で改善、非製造業では横ばい


本日発表された日銀短観(2016年12月調査)における大企業製造業の業況判断DI(最近)は、前回調査(9月調査)から4ポイント上昇の10と6期ぶりに改善した。業種別に見ると、素材業種は1ポイント上昇の8、加工業種は3ポイント上昇の10だった。素材業種では国際商品市況の上昇を背景に「石油・石炭製品」や「非鉄金属」、「化学」で景況感が改善した一方で、「鉄鋼」などでは原材料価格の上昇により悪化し、素材業種全体での改善は小幅にとどまった。加工業種では、需要が持ち直している「はん用機械」や「生産用機械」などのほか、「電気機械」、「自動車」でも改善した。一部の輸出企業では米大統領選後の円安が景況感を押し上げているとみられる。


大企業非製造業の業況判断DI(最近)は前回調査から横ばいの18となった。公共事業やオリンピック関連需要が見込まれる「建設」のほか、「情報サービス」や「対事業所サービス」など対企業関連の業種で、業績の改善による需要の持ち直しを背景に景況感が改善した。一方、個人消費に引き続き弱さがみられることから、「小売」や「対個人サービス」、「宿泊・飲食サービス」では悪化した。


先行きについては、大企業製造業では為替レートの先行きやトランプ次期大統領の政策運営への不透明感を反映して2ポイント低下の8と慎重な姿勢を維持しているが、円安が現在の水準で定着すれば上振れる可能性がある。大企業非製造業でも2ポイント低下の16と、足元で景況感が改善している業種でも先行きを慎重にみる企業が多い。


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