日銀短観(2017年3月調査)結果
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2017/04/03
調査部 土志田 るり子


業況判断DIは、大企業製造業、非製造業とも緩やかに改善


本日発表された日銀短観(2017年3月調査)における大企業製造業の業況判断DI(最近)は、前回(2016年12月)調査から2ポイント上昇の12と、2期連続で改善した。業種別に見ると、素材業種は4ポイント上昇の12、加工業種は2ポイント上昇の12だった。素材業種では国際商品市況の上昇を背景に販売価格が上昇しており、「鉄鋼」や「化学」で景況感が改善した。加工業種では、需要が持ち直している「はん用機械」や「生産用機械」のほか、「電気機械」、「自動車」で改善した。輸出の増加した業種での景況感の改善が目立ち、米大統領選後の円安は引き続き景況感を押し上げているとみられるものの、「食料品」などで悪化したため、加工業種全体の改善幅は素材業種よりも小幅なものとなった。


大企業非製造業は前回調査から2ポイント上昇の20となった。「宿泊・飲食サービス」、「対個人サービス」、「小売」などの個人消費関連の業種で景況感が改善したほか、公共事業やオリンピック関連需要が見込まれる「建設」、オフィス需要が堅調な「不動産」なども改善した。一方、価格競争が激しくなっているとみられる「通信」などでは悪化した。


先行きについては、大企業製造業では1ポイント低下の11となった。米国の通商政策や欧州の政治情勢の不透明感を反映して慎重な姿勢が維持されているようだ。業績に影響するような事態にならなければ、次回調査の結果は上振れると考えられるが、先行きに対する不透明感が払しょくされるまでには時間がかかりそうだ。大企業非製造業でも4ポイント低下の16と、足元で景況感が改善している業種でも先行きを慎重にみる企業が多い。円安による仕入れコストの上昇や人手不足感の強まりがマイナス要因となっている可能性がある。


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