日銀短観(2017年12月調査)結果
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2017/12/15
調査部 土志田 るり子


業況判断DIは、大企業製造業で改善、非製造業では横ばい


本日発表された日銀短観(2017年12月調査)における大企業製造業の業況判断DI(最近)は、前回(9月)調査から3ポイント上昇の25と5四半期連続で改善した。業種別に見ると、素材業種は5ポイント上昇の26、加工業種は2ポイント上昇の25だった。素材業種では、景気回復による内外需要の強さや商品市況の上昇を背景に「非鉄金属」、「化学」、「鉄鋼」などで大きく改善した。加工業種では、半導体製造装置や建設機械の需要が強い「生産用機械」などで上昇した。2017年度の為替の前提条件は1ドル=110.18円と前回調査からさらに円安方向に修正されており、為替円安の定着も輸出企業の景況感を押し上げているとみられる。


大企業非製造業は前回調査から横ばいの23となった。企業活動の活発化に伴い需要が高まっている「物品賃貸」や、業務の効率化が進められる中で需要が増している「情報サービス」で改善したほか、訪日外国人消費の持ち直しや天候不順の影響のはく落を背景に「小売」でも改善した。一方、「対事業所サービス」、「対個人サービス」、「宿泊・飲食サービス」では、人手不足によって人件費の負担が高まり、景況感を下押ししたとみられる。


先行きについては、大企業製造業では6ポイント低下の19となった。特に素材業種では、市況上昇の継続に対する不安感から、先行きを慎重に見ている企業が多いようだ。大企業非製造業でも、3ポイント低下の20と悪化が見込まれている。人手不足感のさらなる強まりが懸念されている可能性がある。


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