日銀短観(2018年3月調査)結果
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2018/04/02
調査部 土志田 るり子


大企業の業況判断DIは、製造業、非製造業とも悪化


本日発表された日銀短観(2018年3月調査)における大企業製造業の業況判断DI(最近)は、前回調査(2017年12月調査、調査対象企業見直し後)から2ポイント低下の24と8四半期ぶりに悪化した。業種別に見ると、素材業種は5ポイント低下の22、加工業種は1ポイント低下の25だった。素材業種では、国際商品市況の上昇で原材料コストが上昇しているとみられる「化学」や「鉄鋼」、「非鉄金属」などで悪化した。一方、加工業種では、内外需要の強い「生産用機械」などでは上昇したものの、需要が一服しているとみられる「電気機械」などで悪化した。


大企業非製造業は前回調査から2ポイント低下の23となった。企業活動の活発化を背景に需要が高まっている「対事業所サービス」などでは改善したが、低金利で経営環境の悪い状況が続く「物品賃貸」のほか、「運輸・郵便」や「宿泊・飲食サービス」では、需要が堅調な中でも人手不足の深刻化が景況感を下押ししたとみられ、悪化した。


先行きについては、大企業製造業では4ポイント低下の20となった。中でも素材業種では、原材料コスト上昇の継続に対する警戒感から、先行きを慎重に見ている企業が多いようだ。なお、2018年度の想定為替レート(1ドル=109.66円)は実勢よりも円安の水準となっている。市場で足元の為替水準が維持されれば、輸出企業を中心に景況感はさらに下振れる可能性がある。一方、大企業非製造業でも、3ポイント低下の20と悪化が見込まれている。人手不足感のさらなる強まりや需要の伸びの一服が懸念されている可能性がある。


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