グラフで見る景気予報(2016年12月)
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2016/12/02


【今月の景気判断】


景気は横ばい圏で推移しているが、一部に持ち直しの動きが見られる。家計部門においては、雇用情勢の良好な状態が維持され、賃金にも持ち直しの動きが見られるものの、根強い節約志向を背景に、個人消費は横ばい圏での推移にとどまっている。また、高水準で推移していた住宅着工件数は、持ち直しの一服後は横ばい圏で推移している。一方、企業部門では、設備投資は横ばい圏で推移しているが、生産の持ち直しの動きが続き、輸出に持ち直しの動きが見られるなど、一部に明るい動きが広がっている。また、企業業績は改善傾向にある。今後は、賃金の伸びは緩やかにとどまろうが、物価の安定と雇用者の増加による実質所得の増加を受けて個人消費が緩やかに持ち直すことに加え、世界景気の回復を受けて輸出が徐々に増加していくと見込まれるため、景気は緩やかに持ち直していくと期待される。2016年度補正予算も、年度末にかけて押し上げ効果が発揮されるであろう。企業業績も、足元の円安を受けて輸出企業を中心に改善傾向が続くと見込まれる。ただし、景気が下振れるリスクは残る。トランプ新大統領の下で米国の景気が順調に拡大し、世界経済をけん引していくとの期待感が高まっているが、トランプ氏の言動を巡って再び金融市場が混乱し、期待が一気に剥落する懸念は残り、中国など新興国や資源国を中心に世界経済の減速懸念が強まる可能性がある。


【当面の注目材料】



  • 世界景気~トランプ新大統領の政策の実現性と米景気への影響、持ち直している原油など資源価格の動向

  • 個人消費~2017年春闘の行方と賃金の先行き、物価動向が個人消費に及ぼす影響

  • 企業活動~生産、輸出の動向、企業業績の改善の持続力

  • 政策~トランプ相場の持続性、米国の追加金融引き締めのタイミングと継続性、2016年度補正予算の効果


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