景気ウォッチャー調査(東海地区:2016年7月) ~ 現状判断DIは4ヶ月ぶりに上昇するも、12ヶ月連続の50割れ ~
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2016/08/08
調査部 鈴木 明彦 塚田 裕昭 杉本 宗之


○8月8日に内閣府が公表した「景気ウォッチャー調査」によると、東海地区の7月の現状判断DI(3ヶ月前と比較しての景気の現状に対する判断:各分野計)は、前月差3.9ポイント上昇の44.2と4ヶ月ぶりに上昇したが、横ばいを示す50を12ヶ月連続で下回った。家計動向関連(小売、飲食、サービス、住宅関連)DIは、同4.7ポイント上昇の44.0と4ヶ月ぶりに上昇したが、横ばいを示す50を12ヶ月連続で下回っている。企業動向関連と雇用関連からなるDIは、同2.4ポイント上昇の44.7と4ヶ月ぶりに上昇したが、横ばいを示す50を4ヶ月連続で下回った(注1)。



7月の先行き判断DIは、前月差6.6ポイント上昇の47.1と2ヶ月ぶりにやや大幅に上昇したが、横ばいを示す50を6ヶ月連続で下回った。また、家計動向関連のウォッチャーによる景気の先行き判断DIは、同5.3ポイント上昇の47.7と2ヶ月ぶりにやや大幅に上昇したが、横ばいを示す50を6ヶ月連続で下回った。企業動向・雇用関連のウォッチャーによる景気の先行き判断DIは、同8.8ポイント上昇の45.7と2ヶ月ぶりにやや大幅に上昇したが、中立を示す50を2ヶ月連続で下回った。



現在の景気の水準自体に対する判断DI(各分野計)は、7月は前月差3.3ポイント上昇の43.4と2ヶ月連続で上昇したが、中立を示す50を12ヶ月連続下回った。家計動向関連のウォッチャーによる景気の水準自体に対する判断DIは、同3.8ポイント上昇の41.8と2ヶ月連続で上昇したが、中立を示す50を28ヶ月連続で下回っている。企業動向・雇用関連のウォッチャーによる景気の水準自体に対する判断DIは、同2.5ポイント上昇の46.7と2ヶ月ぶりに上昇したが、中立を示す50を4ヶ月連続で下回った。



○内閣府では、全国調査での景気ウォッチャーの見方として「景気は、金融資本市場が落ち着きを取り戻す中、持ち直しの兆しがみられる。先行きについては、引き続き海外経済や金融資本市場の動向等への懸念がある一方、経済対策への期待がみられる」とまとめ、現状、先行きともに判断を改善させている。
(6月のまとめ)「景気は、海外経済の不確実性の高まりを背景とした円高、株安の中、企業動向等への懸念により、引き続き弱さがみられる。先行きについては、熊本地震からの復興、公共工事の増加への期待がある一方、英国のEU離脱問題等による海外経済や金融資本市場の動向等への懸念が大きいことに留意する必要がある」


○東海経済についての東海地区の景気ウォッチャーの見方として「景気は家計動向関連、企業動向・雇用関連ともに弱い動きが続いている。英国のEU離脱問題に対する懸念は落ち着いてきたが、円高に対する懸念が続いている。先行きについては、景気を良くする材料が見つけにくい中、海外経済の動向や円高に対する懸念が続いている」とまとめられる。
(6月のまとめ)「景気は弱含んでいる。家計動向関連、企業動向・雇用関連ともに低調な動きが続いている中、英国のEU離脱問題による円高、株安の影響がマインド面を中心に現れている。先行きについても、英国のEU離脱問題や円高・株安が懸念され、悪くなるとの見方が急速に広がっている」


○景気の現状判断DIは4ヶ月ぶりに上昇したが、横ばいを示す50を12ヶ月連続で下回った。家計動向関連の現状判断も4.7ポイント上昇の44.0と4ヶ月ぶりに上昇したが、横ばいを示す50を12ヶ月連続で下回り、弱い動きが続いている。6月調査で急速に広がった英国のEU離脱問題に対する懸念は薄らいできたが、円高に対する懸念は続いている。ボーナスや夏のセールも期待したほどの成果はなく、弱い動きが続いている。また、企業動向・雇用関連の現状判断は4ヶ月ぶりに上昇したが、横ばいを示す50を4ヶ月連続で下回り、弱い動きが続いている。こちらも英国のEU離脱問題に対する懸念は落ち着いているが、円高が企業収益に与える影響が懸念材料となっている。


○景気の先行き判断DIは2ヶ月ぶりにやや大幅に上昇したが、横ばいを示す50を6ヶ月連続で下回った。家計動向関連の先行き判断も同様の動きとなっている。また、企業動向・雇用関連はDIが2ヶ月ぶりにやや大幅に上昇したが、横ばいを示す50を2ヶ月連続で下回った。家計動向関連、企業動向・雇用関連どちらも、英国のEU離脱問題に対する懸念は落ち着いてきたが、円高や海外経済の動向が懸念材料となっている。景気を良くする材料が見つけにくい中、政府・日銀の経済対策に対する期待はあるものの、効果に対する懐疑的な見方も強い。


(注1)企業動向関連と雇用関連からなるDIは、内閣府HPに掲載されている地域別の各分野合計値から家計動向関連の値を除いた上で、「景気ウォッチャー調査」のDI算出方法に従って当社調査部にて試算した。


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