「消費低迷の特効薬」を考える

2016/03/04

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経済・社会政策部 片岡剛士

2016年1月の家計調査の結果が総務省から公表された。二人以上の世帯を対象とした結果をみると、実質消費支出は前年比3.1%減、前月比0.6%減とさえない動きが続いている。実質消費支出から世帯規模(人員)の変動の影響や、人口の高齢化の影響を除いて推計される消費水準指数(季節調整済)の動きをみても、2016年1月の結果は前月比1%弱の増加であって、水準は2015年10~12月期の平均値にも届いていない(図表1)。2014年4月以降家計消費は停滞したままL字型のような形で推移し、2015年9月以降さらに減少傾向にある。2016年1月の持ち直しの動きも鈍いと言えるだろう。

図表1:消費水準指数の推移
図表1:消費水準指数の推移

以上は商品を購入する家計側から見た消費の動きだが、売り手側からみた消費もさえない動きを続けている。図表2は経済産業省「商業販売統計」と総務省「消費者物価指数」から実質小売業販売額の動きを試算した結果だが、2016年1月は前月比0.8%の減少となり、2015年10~12月の平均を1.8%下回る。

図表2:実質小売業販売額の推移
図表2:実質小売業販売額の推移

業態別に動きをみていくと、コンビニ実質販売額は緩やかながら堅調な増加を続けるものの、スーパー実質販売額は前月とほぼ変わらず、百貨店実質販売額は前月比4%を超える落ち込みとなった。売り手側から見た消費の動きにはインバウンド消費の影響も含まれているが、それを考慮に入れても落ち込みが確認できるのが2016年1月の結果だ。

家計消費の趨勢は、商品を購入する買い手側と商品を売る売り手側の双方の統計の動きを加味して推計され、その結果は消費総合指数という形で内閣府から公表されるが、2016年1月も2015年に引き続き家計消費の動きは低調という結果に終わるだろう。以下では、家計消費の低迷を打開するための政策について検討してみたい。

■リーマン・ショック以来となった家計最終消費支出の「底割れ」

■デフレ脱却前に消費税率を引き上げるのは誤り

■消費拡大のための財政政策とは

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