地域人材を活かした観光地域づくりのポイント

2013/11/05
研究開発部(名古屋) 主任研究員 内田 克哉

人口減・少子高齢化の状況下において、自治体の財政力が低下する中、行政に一任せず、地域の人材の活用による自立型の観光地域づくりに注目が高まっている。

■観光地域づくりで重要度を増す人材の活用

観光地域づくりに関する国の動向を以下に整理する。

◇観光庁の施策の動向

観光庁が掲げる5つの施策は以下の通りである。

出典:観光庁資料

以上の5施策のうち、4番目の柱として位置付けられているように、観光分野に関する人材の育成・活用については、特に注目が高まっている状況にある。

◇「観光圏整備法改正」に見る観光地域づくりの動向

平成24年12月に改正した「観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する基本方針」に基づき、新たに観光圏整備事業を実施する観光圏として、平成25年4月に6地域の観光圏整備実施計画が認定されている(旧基本方針に基づく観光圏整備実施計画認定は34地域)。
 新しい観光圏の認定要素の1つとして、「プラットフォームの構成員として持続的に実務に携わる『観光地域づくりマネージャー』の配置」が設定されていることからも、ここでも観光地域づくりの人材が重要視されていることがわかる。

◇「観光地域づくり人材育成支援」関連事業の動向

観光庁の観光地域づくりへの支援として、平成25年3月に策定された「観光地域づくり人材育成実践ハンドブック(案)」がある。
 これは各地域で観光地域づくり人材育成に取り組むため、情報やノウハウを提供し、各地域の自立的かつ持続可能な人材育成に結びつけるものである。

このように、各地域での観光地域づくり人材の重要性が位置づけられるとともに、具体的な支援事業として実施されている。

■地域人材を活かした観光地域づくりに求められること

これらの国の動向を踏まえ、各地域ではどのようなスタンスで観光地域づくりおよびそれを牽引する人材の育成に取り組んでいくべきかについて、筆者の考えを整理する。
 「観光地域づくり」は、何十年も観光を柱として地域づくりをして来た地域と、観光地域づくり後発地域もあり、必ずしもスタートラインは同じではなく、また地域の人材の温度差、レベル感に差異がある。
 そのため、ある程度の段階(ステップ)に分け、各地域がまずは身の丈に合った部分から着手していく事が、継続性や自立性に繋がるものと捉える。
 以下に、ステップごとの対応項目について記載する。

上記のような流れにおいて、地域の人材が観光地域づくりを牽引していくような仕組みを構築するため、各自治体ではまずは適切な支援や助言、関係者間のコーディネートを行い、観光地域づくりが地域人材主導で円滑に推進していくためのバックアップを行っていくことが肝要である。

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