株式会社ミヨシの杉山社長と考える モノづくりベンチャーと町工場の未来
全文紹介

2015/08/11
経済・社会政策部 研究員 北 洋祐
経済・社会政策部 兼 コンセンサス・デザイン室 副主任研究員 高路地 修平

1. はじめに

「メイカーズ」、「3Dプリンタ」のブームが起こった2012年以降、モノづくりで起業する、いわゆる「モノづくりベンチャー」の存在が注目されるようになった。それらのブームの後押しもあって、今では個人レベルで製品開発を始めている人の数は着実に増えており、そこから起業して事業化に成功したスタートアップも少なからず登場している。

事業化を目指すモノづくりベンチャーは、日々様々な困難と格闘しているが、そのなかでも特に深刻な課題の1つとして「製造技術・設備を持つ企業との連携」がある。モノづくりベンチャーは製品のアイデアや核となる技術は持っていても、実際に試作し量産する技術や設備を保有していないケースが多く、それを補うためには製造技術・設備を持つモノづくり企業との連携が欠かせない。特に、試作や小ロット生産を生業とする、いわゆる「町工場」的な企業が、モノづくりベンチャーのパートナーとして期待される。

しかし、立ち上げたばかりで信用がなく売上の見通しも立ちづらいベンチャーとの連携は、日本の多くの町工場にとってリスクが高いと見受けられ、連携を受け入れる企業はまだまだ少ないのが現状である。

今後、日本が有望なモノづくりベンチャーを多数生み出していくためには、この「モノづくりベンチャー」と「既存のモノづくり企業(町工場)」の連携を促進していくことが有効だと考えられる。そして、その第一歩として、まずは両者の連携を阻む要因を丁寧に紐とき、解決策を探っていくことが必要だろう。

そこで今回は、モノづくりベンチャーとの連携に積極的に取り組む希有な町工場「株式会社ミヨシ」(東京都葛飾区)の杉山社長に、町工場がモノづくりベンチャーと連携していくうえでの課題や、それを乗り越えていくための方法についてお話を伺った。

【本レポートの位置づけ】
  • 弊社では、平成26年度より、「モノづくりベンチャーの政策的支援のあり方」についての自主研究を進めています。平成27年2月には、その成果の1つとして、以下のレポートを公開しました。
  • 『モノづくりベンチャーと地場産業の連携可能性』 http://www.murc.jp/thinktank/rc/politics/politics_detail/seiken_150220
  • この昨年度レポートでは、モノづくりベンチャーの事業化における製造面での課題に着目し、それを克服するための手段として、国内に多数存在する中小規模のモノづくり企業との連携を促進することが有効ではないかと提言しています。
  • 今年度は、その「モノづくりベンチャーと中小企業の連携」の具体的なあり方を探るため、実際のモノづくりベンチャー企業や、連携に取り組むモノづくり中小企業の方々にインタビューを実施し、そのインタビューの内容を取りまとめてレポートとして公表していくことを予定しており、本レポートはその第1弾という位置づけです。
  • 本レポートや自主研究についてのお問い合わせは以下までお願いいたします。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 経済・社会政策部 研究員 北洋祐
E-mail y.kita@murc.jp TEL 03-6733-1021

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