半島地域の地方創生と道路整備~伊豆縦貫自動車道整備の経済波及効果から見た伊豆半島振興の可能性~
全文紹介

2017/03/30
研究開発部(名古屋) 副主任研究員 水谷 洋輔
執行役員 加藤 義人

概要

  • 全国的な人口減少が進む中、静岡県東部に位置する16市町からなる伊豆地域でも人口減少が進み、特に、半島南部では過去5年間で10%を超える人口減少が複数の市町であり、地方創生が急がれる。
  • 伊豆地域は風光明媚な環境を活かした古くからの観光地で、2015年度の観光客数は約4,700万人に上り、特に宿泊客数が県内の約6割を占めるなど、県内の観光産業における役割は大きい。地域の産業構造からみても観光産業に特化していることが伺え、伊豆地域における地方創生の鍵は観光産業にあるといえる。
  • 静岡県の調査によると、伊豆地域への来訪者のおよそ7割が自動車を利用してきていることから、道路整備が観光客に与える影響は大きい。しかしながら、伊豆半島においては、南北を貫く高規格幹線道路である伊豆縦貫自動車道が整備中であるが、全線整備の目処は立っていない。
  • 本稿では、伊豆半島を縦断する唯一の高規格幹線道路である伊豆縦貫自動車道に焦点を当て、全線整備による伊豆地域の観光客数への影響を試算した。結果、伊豆縦貫自動車道の整備により伊豆地域に年間約420万人の観光客が増加し、年間約700億円の経済波及効果が生じることが見通された。特に、半島南部により大きな効果がみられた。しかしながら、接続する一般道の整備状況から十分に効果が及ばない地域の存在も明らかになった。
  • 伊豆地域の振興のためには、伊豆縦貫道の早期の整備が効果的であり、加えて接続する一般道の整備が必要と考えられる。また、整備にあたっては国と地域が一体となって取り組むことに合わせ、地域資源を磨き上げることも肝要である。
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