平成28年度 自治体経営改革に関する実態調査報告
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2017/04/07
自治体経営改革室 大塚、植野、渡邊

 人口減少と高齢化を背景とした税収の伸び悩みや福祉需要の増大など、地方自治体の行財政運営を取り巻く環境が厳しさを増す中で、地域の持続的な発展を可能とするため、地方自治体においては、行財政運営の効率と質の向上を図っていくことが強く求められます。
 こうした状況を踏まえ、三菱UFJリサーチ&コンサルティング自治体経営改革室では,全都道府県、市区を対象として、自治体経営の実態と課題に関する実態調査を実施しました(回収率57.2%)。
 本調査では、①総合計画、②行政評価、③成果報酬型の事業制度(SIB、指定管理者制度におけるインセンティブの導入など)、④政策形成過程における市民参加の取り組み、⑤合併の成果と課題、のそれぞれについて実態と課題、今後の取り組みの方向性などについて把握・分析しました。

<調査結果概要>
■総合計画について
・法改正に伴い計画構成、期間などの多様化が進展している。
・基本計画に事業を掲載しない団体が多い一方、7割以上の団体が優先順位の明確化のため重点プロジェクトを設定してい
 る。
・策定プロセスに市民が直接参加できる団体は半数程度に留まっている。
・定量指標による目標を設定している団体は約半数に留まっている。
■行政評価について
・事務事業評価は大部分の団体が実施している。
・行政評価が総合計画の進行管理に充分に活用されていない。
・外部評価や評価への住民意見反映など評価の信頼性向上に係る取り組みは充分とは言い難い。
・多くの団体が行政評価について負担に見合う成果が得られていないと感じている。
■ソーシャルインパクトボンド(以下、SIB)について
・大規模自治体ほどSIBの導入に関心をもつ傾向がある。
・SIB導入の克服すべき課題として、適切な評価手法の確立が求められる。
・SIBの導入によって、行政サービスの質向上が図られることが期待されている。
■成果報酬型指定管理者制度について
・大規模自治体ほど成果報酬型制定管理者制度の導入が進んでいる。
・集客が見込まれる施設において、利用料金制を中心とした成果報酬型制度が導入されている。
・成果報酬型制度の導入により、事業成果の向上と運営の効率化を同時に実現することが期待されている。
■政策形成過程における市民参加の取組みについて
・「ワークショップ・市民討議会」は約6割の団体で実施されており、その内9割の団体が引き続き実施したいと回答してい
 る。また、その効果として、行政への関心喚起や市民アイデア・意見の活用が挙げられる。一方で、サイレントマジョリ
 ティの声の把握は期待通りの効果を得られてない。また、その実施にあたって参加者の募集に課題があるとされている。
■市町村合併について
・合併によって得られた効果は「行財政の効率化」「行財政基盤の強化」「職員・議員の定数削減」が多い。
・合併によって現在も直面している課題として、「行政と住民の関係の希薄化」が挙げられている。

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