2016年度東海3県主要集客施設・集客実態調査~相次ぐ大規模商業施設の開業、特別イベントの開催で来訪客が分散化~
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2017/05/17
観光政策室 主任研究員 内田 克哉
研究員 加藤 千晶

「2016年度東海3県主要集客施設・集客実態調査」(東海地方の主要集客施設へのアンケート調査、2017年4月実施:78施設が回答)をもとに、2016年度(2016年4月~2017年3月)の集客実態を分析しました。

【調査結果の概要】

■各施設の集客数の状況 <資料① p.2参照>

  • 「ナガシマリゾート」(三重県桑名市)が、1,510万人と11年連続でトップ。新東名高速道路の新区間開通(浜松いなさジャンクション~豊田東ジャンクション)は、集客エリアを拡大させた。
  • 2位は約905万人の「刈谷ハイウェイオアシス」(愛知県刈谷市)。メディアに頻繁に取り上げられ、一躍認知度が高まった前年度の値を下回る結果となった。また新東名高速道路の新区間開通にあわせて開業した岡崎サービスエリアが注目を集めたことが、刈谷ハイウェイオアシスの集客に影響を及ぼしたと推測される。
  • 3位は約619万人の「中部国際空港セントレア」(愛知県常滑市)で、外国人旅行者の増加の影響もあり、前年度比1.0%の増加となった。
  • 4位は約442万人の「国営木曽三川公園・河川環境楽園 自然発見館」(岐阜県各務原市)、5位は約423万人の「ナゴヤドーム」(愛知県名古屋市)で、プロ野球での特別イベント等が集客を伸ばす要因となった。

■対前年度比の傾向 ~約6割の施設で減少~ <資料② p.4参照>

  • 対前年度比の集客数では、77施設*中48施設(62.3%)が前年を下回った。全般的に好調であった前年度に比べ、前年度割れする施設が見られる。2016年度は、名古屋駅をはじめ、近隣地域に相次いで新たな大規模商業施設が開業するとともに、あいちトリエンナーレ2016等の特別イベントも開催された。余暇の過ごし方の多様化が、各施設の集客に影響した可能性がある。(* 全78施設中、前年度との比較が出来る77施設)
  • 前年度比107.5%増を示し、増加率1位を示した「名古屋市美術館」(愛知県名古屋市)や、増加率3位の「愛知県美術館」(愛知県名古屋市)は、あいちトリエンナーレ2016(2016年8月~10月)等の特別展が、全国からの集客を伸ばす要因となった。増加率2位の「名古屋ボストン美術館」(愛知県名古屋市)も、ルノワールの特別展により集客を伸ばした。
  • 増加率5位の「竹島水族館」(愛知県蒲郡市)は、2015年3月のリニューアル以降、継続して来場者を伸ばし、さらにメディア露出が多く、より注目が高まったことにより、年間入館者数の記録を更新し続けている。
  • 増加率6位の「愛知県民の森」(愛知県新城市)、7位の「新城総合公園」(愛知県新城市)は、新東名高速道路の新区間の開通により、アクセスが飛躍的に向上したことから、前年度の値を大きく上回る結果となった。

■来訪者の動向について
◇消費トレンド等 <資料③ p.6参照>

  • 消費単価については、「消費単価全体」、「飲食」、「乗物・体験等」、「買い物」といずれの項目も「変わらない」が多くを占めるものの、「消費単価全体」、「買い物の消費単価」の動向では、「下がった」は「上がった」を上回っている。
  • 外国人旅行者については、「増えた」と回答した施設が17施設(22.7%)で、中国や台湾等のアジアからの来訪に加え、個人旅行者が増加傾向にある。
  • 昨年度、集客に影響を及ぼしたトピックとして、「新たな国民の休日・山の日」は17施設(22.7%)が好影響と回答した。また、2016年7月の「ポケモンGO配信開始」は、14施設(18.2%)に好影響をもたらした。2016年2月の「新東名高速道路新区間開通(浜松いなさジャンクション~豊田東ジャンクション)」は、交通アクセスの向上、東名高速道路の渋滞緩和にも寄与し、沿線ならびに周辺地域の8施設(10.7%)に好影響を及ぼしている。
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