「ソーシャルビジネス」の振興と評価のあり方
全文紹介

2012/10 (2012 Vol.4)
研究開発第2部(大阪) 研究員 小柴 巌和

「ソーシャルビジネス」という言葉がしばしば聞かれるようになった。その近年の動きを、ソーシャルビジネスの定義や要件について整理したうえで、ソーシャルビジネス事業者を取り巻く課題からみつめなおすと、バリューチェーンの一環として、さまざまな社会資源の取り込みが重要であることが分かる。本稿では、これらの社会資源をソーシャルビジネス事業者の「支援者」、「伴走者」と位置づける。

ソーシャルビジネス事業者は社会的課題の改善・解決を主たる目的に掲げているため、社会に受け入れられて初めて価値ある存在になることができる。しかし、限られた資源の中で、自らの存在や役割を社会にPRしていくことは必ずしも容易ではない。この点に対して、ソーシャルビジネス事業者が「支援者」や「伴走者」を獲得、拡大していくことを支援する取り組みが必要とされている。

このような取り組みのひとつとして、ソーシャルビジネス事業者の組織評価や、SROI(Social Return On Investment)のような事業による社会的なインパクト評価を行う試みがみられるようになっている。このような評価を通して、ソーシャルビジネス事業者と彼ら/彼女らを取り巻く多様なステイクホルダーが協働し、社会をより良い方向に導くことができるように、評価の枠組みとこれを活用したさまざまな仕掛けを作っていくことが求められている。

本稿で紹介する評価の仕組みはまだ試行段階にあり、国内外における今後の発展に期待がかかる。

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