「高速道路の原則無料化」の検証
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2013/01 (2013 Vol.1)
研究開発第1部(大阪) 主任研究員 遠香 尚史

「高速道路の原則無料化」は、平成15年11月の第43回衆議院議員総選挙から 新たに民主党の選挙公約に加えられ、それ以降、同党の主要施策のひとつとして掲 げられてきたものである。 政権交代時のマニフェスト(民主党の政権政策Manifesto2009)では、高速 道路無料化の目的として、3点:「(1)流通コストの引き下げを通じて、生活コスト を引き下げる、(2)産地から消費地へ商品を運びやすいようにして、地域経済を活性 化する、(3)高速道路の出入り口を増設し、今ある社会資本を有効に使って、渋滞な どの経済的損失を軽減する」を挙げている。

一方で、同施策の問題点としては、(1)高速道路利用に料金を支払う慣行の喪失、 (2)渋滞の助長の可能性、(3)環境への負荷、(4)受益者負担との整合性、(5)公共交通システムへの影響、(6)国土構 造への影響等が指摘される。

本稿ではさらに、政権が民主党に交代する前から実施されてきた高速道路料金施策による影響、海外におけ る高速道路料金等を巡る状況を交えつつ、平成22年6月から平成23年にかけて実施された社会実験の結果、 上記の目的達成に向けて高速道路無料化が有効かどうかを整理している。さらに、わが国における高速道路料 金施策をめぐる今後の方向性として、(1)維持管理・更新費を賄うための料金としての位置づけ、(2)適切なロー ドプライシングの実施、(3)総合交通体系に向けた高速道路料金の活用を揚げた。

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