東海地域におけるシニア人材の採用・活用に関する調査結果~25%の企業で、定年延長を検討または決定~
全文紹介

2018/02/27
組織人事戦略部(名古屋) シニアコンサルタント 三島 寛之

【調査の概要】

(1) 調査の背景・目的

人手不足が深刻化する中、「政府が公務員の定年を65歳に延長する検討に入った」と報道される等、世間のシニア人材に対する注目度が上がるとともに、各社でシニア人材の採用・活用の仕方について見直しの機運が高まっている。
こうした状況をふまえ、愛知県に拠点を持つシンクタンク・コンサルティングファームとして、東海地域におけるシニア人材の採用・活用の実情を把握することが重要と考え、独自のアンケート調査を行った。
※本調査における「シニア人材」とは、「60代の非正規社員(再雇用者等)または正社員」及び「50代の正社員」を指す。

(2) 調査対象等

調査対象 東海地域(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県)に本社を置く3,136社(正社員数100名以上)
(業種は非限定、正社員数100名以上)
調査方法 アンケート調査票を郵送し、企業が郵送回答
調査期間 2017年12月15日~2018年1月15日
回答状況 400社(回収率12.8%)

 

(3) 調査結果の概要

<定年延長について>
「定年延長を検討または決定している」企業が、25%を占める。
※ここでいう「定年延長を検討または決定している」とは、『3年以内に定年延長することが決まっている』または
 『検討を始めている』と回答したことを指す。

・企業の属性により、「定年延長を検討または決定している」企業の比率は異なる。
① 正社員数が『1,000人以上』の大企業で、39%と最も高い。
② 『非製造業』が、『製造業』の2倍と高い。(非製造業…30%、製造業…16%)

・定年延長を検討するきっかけは、『将来的に法改正される可能性』と『人手不足』が2大要因である

・『3年以内に定年延長することが決まっている』企業では、『人手不足』『若い社員の採用難』『シニアの労働生産性向上
 の実現』等をきっかけとしている。一方、『検討を始めている』企業では『人手不足』に加えて『将来的に法改正される
 可能性』がその理由の上位となっている。

<シニア人材の人事制度について>
・50代の処遇では『業績・成果』を重視する企業が最も多いが、定年後の処遇では『経験(年齢・勤続等)』を重視する企業
 が多い。定年の前後で重視する処遇軸が異なっている。

・ただし、50代から定年後まで一貫して『役割』や『職務』を最重視して処遇を決定する企業は、定年後継続雇用者に対する
 パフォーマンスに対する満足度が高い

・シニア人材に対して今後必要と考える施策では、『役割・職務に応じた処遇を可能とする評価・賃金制度への見直し』を
 挙げる企業が最も多い

<50歳超の人材の雇用意向について>
・50歳超の人材の中途採用は、『状況をみて判断したい』と回答した企業が63%と最も多い。『採用したくない』企業が
 25%で続き、『積極的に採用したい』企業は11%にとどまる。

・50歳超の人材を採用する理由は、『高い技能・技術・ノウハウの活用』を1位に挙げる企業が最も多いが、『若い人材の
 採用競争が厳しく、その代替』として採用するという消極的な理由を1位に挙げる企業も、これに次いで多い。

<シニアの活躍推進状況>
・「シニアに付与する役割・職務」や「シニアに対する評価・処遇(役割・職務・働きぶり等に応じて年収決定等)」に
 関する取組みを推進している企業は多いが、『シニアの上司となる者に対し、シニアのマネジメントのあり方等の教育を
 実施している』企業は少ない。ただし、当該取組みを推進している企業の定年後継続雇用者に対するパフォーマンスの
 満足度は高い。

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