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聴覚障がいのある雇用者の活躍に向けて分析レポートおよび就労状況調査結果を公表

聴覚障がいのある雇用者の一層の活躍による財政効果は年間約173億円

2019/05/10

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:村林 聡、以下MURC)は、社会貢献活動として、ソーシャルビジネスを展開する事業者を支援しています(ソーシャルビジネス支援プログラム)。
このプログラムは、シンクタンク・コンサルティングファームとしてMURC社員が有する知見を活かし、社会課題の解決を目指す団体・事業者にソリューションを提供するものです。
2018年度の活動のひとつとして、遠隔手話サービスを提供する株式会社シュアール(本社:東京都品川区、代表取締役社長:大木洵人)とともに、聴覚障がいのある雇用者の活躍に向けて、調査・分析を行いました。その結果レポートを公表しましたのでお知らせいたします。

1. 聴覚障がいのある雇用者の一層の活躍による賃金増加総額の推計

我が国では、雇用におけるダイバーシティ推進が強く打ち出されています。ダイバーシティでは多様な人材の活躍が基本となりますが、障がい者もその一翼を担うことが期待されています。
こうした認識のもと、「聴覚障がい者の雇用者割合が、聞こえる人(聴覚障がいを持たない人、以下同様)と同水準に達すること」、「聴覚障がい者の賃金水準が、聞こえる人と同水準に達すること」の2つが実現されることによる、聴覚障がいのある雇用者の賃金総額の増加と、財政への影響を試算しました。

●雇用者割合が聞こえる人と同水準に向上した場合、聴覚・言語障がいのある雇用者数は約1.7万人増加し、その賃金総額は約500億円となる。
●賃金水準が聞こえる人と同水準に向上した場合、現在の聴覚・言語障がいのある雇用者約3.8万人の賃金上昇により、その総額は約360億円増加となる。
これらを合計すると860億円となる。
●聴覚・言語障がいのある雇用者の賃金総額の増加による財政面の影響としては、直接税収入が約45億円、公的な社会保険料収入が約84億円増加する。さらに、賃金の上昇により約44億円の障害基礎年金の支給が停止される。
これらを合計すると、173億円の財政効果となる。

 

聴覚・言語障がいのある雇用者の増加・賃金水準の上昇による財政への影響

(資料)各種資料より試算(詳細はレポート本文に記載)。金額は年間当たりである。

2. 聴覚障がいのある雇用者の人材育成についての提言

① 意欲の高い聴覚障がいのある雇用者のスキルアップの機会を増やすべき
ー 聴覚障がいのある社員の4割程度が教育研修にもっと参加したいと考えている。意欲のある聴覚障がいのある社員への教育研修、あるいは自己啓発の機会を増やすことが望ましい。

② 聴覚障がいのある雇用者が参加できる外部教育研修増加に向け政策支援を充実すべき
ー 現在、聴覚障がいのある社員が社外の研修に参加する機会はほとんどない。企業側は「参加できる社外の研修が少ない」のが最も大きな課題と考えている。
ー 聴覚障がいのある社員が教育研修を受ける機会が増えるよう政策支援を充実すべきではないか。

③ 聴覚障がいのある雇用者の昇進・昇格を含めた中長期のキャリア形成を支援すべき
ー 現在、聴覚障がいのある社員のほとんどが「無役職」である。聴覚障がいのある社員が「昇進・昇格の条件としての研修」に参加している割合は極めて低い。さらに、聴覚障がい者の「中長期のキャリア形成支援を行っている」企業は1割前後と低い
ー 企業は聴覚障がいのある社員が、生産性を向上させ活躍できるよう、昇進・昇格を念頭に入れて、中長期的なキャリア形成の支援に力を注ぐべきである。

 

*調査結果の詳細は、当社のホームページに「政策研究レポート」として掲載しています。併せてご覧ください。
聴覚障がいのある雇用者の活躍に向けて ~データからみた雇用の現状と課題の分析~
聴覚障がいのある社員の育成支援に向けて ~企業、本人へのアンケート調査結果より~

 

本件に関するお問い合わせ

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
経済政策部長 上席主任研究員:横山 重宏
〒105-8501東京都港区虎ノ門5-11-2オランダヒルズ森タワー

 

報道機関からのお問い合わせ

コーポレート・コミュニケーション室|永野・杉本
TEL:03-6733-1005
E-mail:info@murc.jp

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