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コモディティ・レポート(2011年6月)

2011/06/30

I.原油市況 ~IEAによる備蓄放出決定により下落

原油相場は下落傾向で推移している。6月23日にはIEAが協調備蓄放出を決定し、原油相場の下げ材料になった。その後、WTI原油は90ドル強、ブレント原油は110ドル前後を中心に推移している。米国の量的緩和策(QE2)の終了に伴う投資資金の引き上げ観測や、オバマ政権によるエネルギー価格抑制を重視するスタンスは、当面、続くとみられる。年後半にかけてWTI原油で90ドル割れ、ブレント原油で100ドル割れまで下落すると予想される。

II.ベースメタル市況 ~一進一退

LME金属指数は、5月下旬以降、一進一退の推移が続いている。その間、個別金属ごとの騰落は、まちまちであった。5月末に比べて6月29日には、鉛(+4%)、亜鉛(+2%)、銅(+1%)は上昇したが、錫(-7%)、アルミニウム(-5%)、ニッケル(-2%)は下落した。当面、米国や中国など世界景気の減速懸念が残るとみられるものの、年末にかけて景気は再加速してくると見込まれ、ベースメタル相場は、先行き、緩やかな上昇傾向が見込まれる。

III.トピック ~コモディティ市況からみえる景気動向

5月上旬にコモディティ市況が大暴落、6月8日にはOPEC総会において加盟国が対立、6月23日にはIEAが備蓄放出決定と、想定外といえる動きが相次いで起こっている。しかし、需給の見通しを大幅に狂わせるような出来事は起こっておらず、結果として、コモディティ市況は全体として、高過ぎることも、安過ぎることもない水準だ。特に、ベースメタル市況は景気の実勢を適切に反映しており、2月をピークに小幅下落しているのは景気減速を映したものと考えられる。不需要期となる7~9月が過ぎれた後には、中国需要の増加などを受けてベースメタル市況は上向きに転じるだろう。

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