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原油レポートNo.148 日米の石油需要から窺える景気動向

2009/04/17

1.原油市況~原油市況~横ばい圏で推移

原油相場(WTI、期近物)は、1バレル=50ドルを挟んで一進一退で推移している。米国などの経済指標の一部が下げ止まりや好転の兆しを見せ始めたことを背景に、景気の先行きに対する悲観的な見方が弱まっているものの、今のところ、過剰気味とみられる原油在庫が減少するほどの需給改善の動きはみられていない。

ナフサなど石油製品の一部では需要がやや持ち直し、昨年後半にみられたような極端な荷余り状態は解消されているものの、石油市場全般をみれば依然として需要は力強さを欠いている。販売数量の大幅な回復が見込みにくい中、供給サイドは原油市場、石油製品市場ともに市場シェアを重視する販売戦略になりやすい。このため、在庫の積み上がりや値崩れが起こりやすく、上値を抑える要因になる。

一方で、リーマン・ショック以降の強い先行き不透明感により過度に抑制された企業活動が徐々に持ち直し、中国等の景気対策効果も期待されるため、石油化学関連や輸送用燃料を中心に、緩やかな需要回復が続くと見込まれる。原油相場は当面50ドル前後で推移し、年後半には緩やかな上昇基調となろう。

2.日米の石油需要から窺える景気動向

各種石油需要のうち、ガソリン、ジェット燃料、軽油は、日米それぞれの国内の物流や消費活動に関連が深いと考えられる。これらは、国内向けの経済活動の動向を捉えている可能性があるといえよう。そうした視点で3種合計の石油需要量の動向をみると、日米の需要量は2008年後半に急速に悪化していたが、2009年にかけて持ち直す動きが出ており、その傾向は米国よりも日本の方がやや強いようにみえる。

一方、ナフサや重油など生産活動と関連の深い石油需要は落ち込みが大きく、日本の石油需要全体を押し下げてきた。

韓国、台湾、中国などアジアの工業国の石油需要の構成は、ナフサを石油化学の原材料とするなど、米国よりも日本に近い傾向がある。目先、製造業における生産活動の持ち直しが見込まれ、アジアの石油需要は石油化学向けを中心に増加しやすいと思われる。原油市場では、相対的にドバイ原油など中東産の原油価格を押し上げる要因になる可能性がある。

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