経営戦略
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WTI原油(期近)は、減産合意に基づくOPECの輸出削減通告や、米国のガソリン需給逼迫を受け、3月下旬に一時38ドル台に急騰した。その後、OPECの減産見送り案や米国の米ガソリン品質規制の適用凍結案などが報じられると34ドル台に下落した。しかし、OPECが3月31日の総会で4月からの減産を予定通り実施することで合意し、米国のガソリン需給も逼迫が続いていることから、足元では38ドル近くに戻している。
原油価格は、世界景気の回復、米ガソリン需給の逼迫、OPECの減産姿勢などから、当分は30ドル台後半での推移が続くだろう。しかし、今年終わり頃には、世界景気の減速や消費のピークを過ぎた米ガソリン需給の緩和などを受けて、30ドル台前半に落ち着いてくる。ただ、世界景気の調整圧力が小幅にとどまること、実際に価格が下がってくればOPECが減産に真剣に取り組むこと、などから大幅調整は回避されよう。2005年は、前半は世界景気の減速が重石となって原油価格が一時30ドルを割る可能性があるが、後半になると、世界景気の回復やOPECの減産効果などにより緩やかに上昇してくる見込みである。