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フリーター人口の長期予測とその経済的影響の試算

2004/03/04

○1990年代半ば以降、就職難と若者の意識の変化を背景にフリーターが急増している。今や若者の5人に1人がフリーターとも言われ、平均的には所得の低いフリーターの増加が社会全体に及ぼす影響は無視できないものになってきている。

○そこで、フリーターの賃金、納める税金、消費額、年金を正社員と比較して、フリーター自身が被っている不利益と、フリーターが正社員になれないことにより生じている社会全体の経済的損失を試算してみた。
【平均年収】正社員:387万円、フリーター:106万円
【生涯賃金】正社員:2億1500万円、フリーター:5200万円
【住民税】正社員:64,600円、フリーター:11,800円
【所得税】正社員:134,700円、フリーター:12,400円
【消費税】正社員:135,000円、フリーター:49,000円
【消費額】正社員:282.9万円、フリーター:103.9万円
【年金受取額】正社員:(月額)146,000円、フリーター:(月額)66,000円
【経済的損失】税収:1.2兆円減少、消費額:8.8兆円減少、貯蓄:3.5兆円減少

○このうちGDPに直接影響を及ぼすのは消費である。フリーターが正社員として働けるなら可能であった消費を諦めることにより、名目GDPが潜在的に1.7%pt下押しされている。

○フリーターは一度なるとその状態が長期化しやすいこと、高い離職率と新規学卒就職率の低迷により新規発生が続くと予想されることを背景に、フリーターの数はしばらく増加が続きそうである。2020年までのフリーター人口を予測してみると、需給ギャップが縮小に向かうため失業者は徐々に減少してくるが、正社員以外の雇用が一段と拡大してくるため、フリーター人口は2010年に476万人とピークを付ける。その後は、経済成長の持続、若年人口の減少などにより労働需給の逼迫が予想され、フリーター人口は2020年には444万人に落ち着いてくる。しかし、正社員以外の雇用は拡大基調が続くため引き続き高水準で推移し、若年人口に占めるフリーター比率は2020年には30.6%に上昇する見込みである。

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