1. ホーム
  2. レポート
  3. 経済レポート
  4. 経済見通し
  5. 日本経済短期見通し
  6. 2018/2019年度短期経済見通し(2018年12月)(2次QE反映後)~下振れリスクが高まる中、景気の回復基調は維持される~

2018/2019年度短期経済見通し(2018年12月)(2次QE反映後)~下振れリスクが高まる中、景気の回復基調は維持される~

2018/12/10
調査部

○2018年7~9月期の実質GDP成長率(2次速報)は前期比-0.6%(年率換算-2.5%)と2四半期ぶりに前期比マイナスとなった(1次速報の同-0.3%を下方修正)。もっとも、天候不順や自然災害の発生の下押し圧力による一時的な減少であり、景気回復の動きは維持されている。

 

○10~12月期には一時的な景気下押し要因が剥落するうえ、挽回生産や物流回復による押し上げ効果、自然災害からの復旧・復興需要などによって、実質GDP成長率は前期比プラスに転じるであろう。その後、輸出の持ち直しが遅れれば景気が踊り場に入るリスクはあるが、それでも腰折れには至らない。これは、企業の設備投資の増加が続き、労働需給のタイト化、名目賃金の増加などを反映して個人消費が底堅く推移すると期待されるためである。2018年度の実質GDP成長率は前年比+0.6%と4年連続でプラス成長を達成し、1月には戦後最長の景気拡大期(2002年2月~2008年2月までの73ヶ月)を抜いて、最長記録を更新すると予想する。

 

○景気の最大の下振れリスクは、米中貿易摩擦の激化によって世界経済が悪化することである。その他、地政学リスク、欧米の政治的な混乱、米国の金利上昇による国際金融市場の動揺なども、世界経済悪化のきっかけとなる懸念がある。世界景気が悪化すれば、輸出減少を内需ではカバーできず、国内景気は後退局面入りする可能性が出てくる。

 

○2019年度は、10月に消費税率が10%に引き上げられるが、引き上げ幅が2%と小幅であり、一部に軽減税率が適用されるため、駆け込み需要・反動減とも前回と比べて小規模にとどまる。翌年に東京オリンピック・パラリンピックを控えていること、雇用・所得情勢の改善が続くこともあって消費者マインドの悪化が一時的なものにとどまるうえ、経済対策や需要平準化のための対策が打ち出されることから、実質GDP成長率は前年比+0.8%とプラスを維持しよう。米中貿易摩擦は、短期間で決着することは難しいが、これ以上のエスカレートは回避されると見込んでいる。このため世界経済の回復基調が維持され、輸出も緩やかに増加するだろう。

 

○2020年度は7~9月の東京オリンピック・パラリンピックに向けて個人消費、インバウンド需要が盛り上がることで一時的に景気は押し上げられるが、その反動やインフラ建設の需要の一巡、海外経済の減速などにより、その後は停滞するリスクがある。このため、実質GDP成長率は前年比+0.1%に低下しよう。

関連レポート

レポート